2025.10.10 ワークロイド・ユーザーズ協会、イベントで「自動物流道路」による未来の社会基盤を解説

WUAのイベントで熱心に耳を傾ける受講者たち

自動物流倉庫構築計画の概要や効果を解説する久保氏自動物流倉庫構築計画の概要や効果を解説する久保氏

 ワークロイド・ユーザーズ協会(WUA)」(会長=高西淳夫・早稲田大学理工学術院教授)は、10月7日、東京都内で第5回イベント(講演大会+ワークショップ)を開催した。「物流危機を未来の飛躍の契機に ―『自動物流道路』の可能性」をテーマに、ロボティクスと最新テクノロジーが開く未来の社会基盤について解説した。

 同協会は、ロボティクスの国際総合プロデュース&プラットフォームを志向する一般社団法人。2024年7月に体制を大きく刷新し、新たに産業技術総合研究所(産総研)のメンバーが幹部に加わっている。

 ワークロイドは、協働を通じた労働の支援・代替を行うサービスロボットを指す。WUAでは、「人への理解と価値あるワークの創出がサービスロボット普及の鍵」と考え、ユーザー志向によるワークロイドの社会実装・普及の加速を目指している。

 7日は、高西会長のビデオメッセージによる開会あいさつに続き、講演大会では、国土交通省道路局企画課道路経済調査室の久保尚也企画専門官による「自動物流道路の構築に向けて」、大成建設土木本部土木技術部の友野雄士部長による「自動物流道路インフラ設備 構造と建設の観点から」、竹中工務店エンジニアリング本部製造・物流施設本部の大久保高明専任部長による「竹中工務店が考える自動物流道路 『拠点』のあり方」などの講演が行われ、一大国家プロジェクトである「自動物流道路」の意義や可能性などを解説した。

 久保氏は、日本の物流業界の課題や海外での地下物流システム構築の動き、自動物流道路による全長500kmの自律型物流倉庫構築計画の概要や効果などを解説した。

 講演大会終了後は全体ワークショップ、および懇親会も行われ、活発な議論が交わされた。

 WUAの会員は、ロボット関連の研究者や専門家をはじめ、ロボットユーザー、ロボットベンダー、ロボット開発関連企業、ゼネコンなど多岐にわたり、会員数も年々増加している。