2025.10.27 【名古屋ネプコン特集】奥野製薬工業 PPSへのめっきプロセスなど新技術を披露
EV・PHEV用急速充電器「サイクリックマルチ充電器」
奥野製薬工業は、電磁波シールド付与にも最適なPPS(ポリフェニレンサルファイド)へのめっきプロセス「トップEPプロセス」やフッ素樹脂フリー非粘着・防汚性コーティング剤「トップセラリリース IG」など新技術のほか、xEV向け表面処理薬品などを出展する。また、ウエハー上アルミニウム電極用UBM(Under Bump Metal)形成めっきプロセスと専用めっき装置も紹介する。
トップEPプロセスは、耐熱性や耐薬品性に優れたスーパーエンプラのPPSに対して電磁波シールドめっきが可能な新たなプロセス。展示会では初披露となる。
自動運転技術の普及に伴い、電磁波利用が拡大する中、信号干渉による誤作動や故障を防ぐための電磁波制御が重要だ。PPSは高温・高負荷環境での使用が求められる自動車部品の素材として、広く使用されている。一方、電磁波シールドのためにはPPS上に金属薄膜を形成させる必要がある。
新プロセスは、環境負荷物質のクロム酸、過マンガン酸やフッ化物を使用せず、硝酸-フッ化水素酸系エッチングと比較して良好な処理外観と高い密着性が得られる。また、一般的な湿式による工程で、簡単にPPS上に金属薄膜を形成することが可能だ。
トップセラリリース IGは、フッ素樹脂フリーの非粘着・防汚性コーティング剤。スプレーで塗布した後、150℃の熱処理により透明なシリカ系薄膜を形成できる。一般的なフッ素樹脂コーティングと同等の非粘着性、防汚性、撥水撥油性を付与でき、皮膜は耐食性にも優れている。主剤、硬化剤、非粘着性付与剤の3液構成で、フッ素化合物を含まないことから、PFAS規制に対応でき、環境対応商品としてアピールする。
ウエハー上のアルミニウム電極用UBM形成の「TORYZA EL PROCESS」も紹介。無電解めっき装置「TORYZA EL SYSTEM」と合わせて、薬品、表面処理プロセスと装置をトータルで提案する。







