2025.10.25 キヤノンMJ、通期業績を上方修正 ITソリューション好調

 キヤノンマーケティングジャパンは、高付加価値のITソリューション事業が好調に推移していることを受け、2025年12月期の連結業績見通しを上方修正した。

 24日発表した25年12月期第3四半期(1~9月)連結決算は、売上高4918億2200万円(前年同期比3.9%増)、営業利益382億100万円(同5.3%増)、経常利益396億2700万円(同6.1%増)と堅調に伸び、各利益は3四半期累計として過去最高を更新した。

 セグメント別では、コンスーマー事業が減収減益となった。レンズ交換式デジタルカメラやインクジェットプリンターの販売が低調に推移した一方で、ITプロダクトはWindows10のサポート終了を見据えた買い替え需要が伸び、売上を大きく押し上げた。

 エンタープライズ事業は増収増益を確保。市場全体が縮小傾向にあるオフィスMFP(複合機)で複数の大型案件を獲得し、出荷台数が大幅に増加したほか、レーザープリンター用カートリッジでも大口受注があった。

 また、中小規模事業者を対象とするエリア事業でも、オフィスMFPとITソリューションの販売が好調に推移した。

 これらを背景に、ITソリューション事業の伸長と拠点統廃合費用の抑制効果により、通期見通しを上方修正。売上高を6800億円(前年比4.0%増)、営業利益580億円(同9.2%増)、経常利益590億円(同8.5%増)とし、収益基盤の強化を見込んでいる。