2025.10.31 エヌビディア、エネルギー省向けスパコン構築 米国が「ソブリンAI」強化

AIスパコンの設置イメージ

 米エヌビディアは28日(現地時間)、米オラクルと連携して米国エネルギー省最大のAI(人工知能)スーパーコンピューターについて、七つのシステムを構築すると発表した。エヌビディアの最新世代アーキテクチャーを採用したGPU(画像処理半導体)10万基を搭載したスパコンもあり、米国の国立研究所に構築し、科学技術の研究にAIを活用する。

 最新世代アーキテクチャーのブラックウェルを採用したGPUを10万基搭載した「Solstice」と、1万基搭載した「Equinox」を構築。ともにエネルギー省が参加でイリノイ州にあるアルゴンヌ国立研究所に設置する。両社は相互接続され、合計2200EFLOPS(毎秒2200京回の演算)のAI 性能を実現する。

 オープンサイエンス向けの新しい最先端モデルやAI推論モデルを学習するために使う。米国が、国家が主権を持ってAIを運用する「ソブリンAI」を保有するという戦略で、米国での官民連携に協力し、科学技術の研究で他国に先行することを狙う。

 アルゴンヌ国立研究所では、SolsticeとEquinoxに加えて三つのシステムを公開。ニューメキシコ州のロスアラモス国立研究所では、次世代アーキテクチャーを採用した「Vera Rubin」プラットフォームを搭載するものを含め二つのシステムを構築する。