2025.10.31 持続可能な社会実現へ 東大とクボタ、パナソニックHDが土壌研究開始
食糧生産を支える土壌の健全性を維持する研究で、持続可能な社会実現を目指す。
東京大学大学院農学生命科学研究科とクボタ、パナソニックホールディングス(HD)は持続可能な社会の実現に向け、土壌微生物機能制御・利用学に関する研究を始める。
東京大学微生物科学イノベーション連携研究機構(CRIIM)に4月1日付で設立した「土壌微生物機能制御・利用学社会連携研究部門」が研究を行う。クボタとパナソニックHDがそれぞれの研究テーマに基づき、東京大学と共同で土壌微生物の生態系機能の解明とその応用に取り組む。
クボタは、水田における土壌微生物の窒素・炭素変換機能を制御することにより、水稲生産における窒素肥料低減とメタン削減を実現する技術開発と社会実装を目指す。
パナソニックHDは、ほ場内において野菜の生育に差異をもたらす原因となる土壌微生物群の生態系機能の解明と、生育向上に向けた制御法の開発を目指す。
現代農業は地球規模の課題として、化学肥料の製造・運搬・散布による化石エネルギー消費、大量の窒素肥料施用による環境汚染、農地土壌からの温室効果ガス排出などの環境問題を抱えている。こうした課題に対応し、土壌微生物群の機能制御・利用という新たなアプローチで解決を目指すことで、革新的な農業技術開発と学術的基盤の構築を進める。
土壌は陸上生態系の基盤で、食糧生産を支えている。その生物的機能を明らかにし制御・利用することは、土壌の健全性を維持し人類の持続的な存続を実現するための重要な課題となる。 土壌中に生息する微生物群が有する物質変換機能や生物間作用などの生態系機能を解析して制御・利用することにより、農薬や化学肥料の投入を最小限に抑えられる。
 




 
				
							 
				
							 
				
							 
				 
				 
				 
				 
				 
				
 

 
 
  
  
  
  
  
 
 
