2025.10.31 明電舎の25年4~9月期、売上高と営業利益が過去最高 変電・保守が堅調

 明電舎の2026年3月期第2四半期(25年4~9月)連結決算は、売上高が前年同期比9.2%増の1311億円、営業利益が同46.3%増の27億円と増収増益だった。いずれも過去最高で、堅調な変電事業や保守事業がけん引した。上期実績を受けて通期の営業利益見通しは、当初予想より25億円多い前期比4.6%増の225億円に引き上げた。

 セグメント別にみると、「電力インフラ」は、売上高が前年同期比23.3%増の433億円、営業利益は11億円改善の37億円。海外を主体とする変電事業では、北米市場やドイツの現地法人での需要の堅調さが継続。国内を主体とする電力エネルギー事業でも需要に対応する効率の良い生産が奏功し、いずれの事業も増収増益になった。

 「社会システム」は、売上高が前年同期比3.1%増の384億円と堅調に推移する一方、18億円の営業損失を計上した。中でも社会システム事業は好調な受注を背景に手がける案件が増えたものの、電鉄事業が前年の好採算案件の反動により減収減益となった。

 「産業電子モビリティ」は売上高が前年同期比1.3%増の330億円で、営業利益も改善した。電力ソリューション事業は、市場の調整局面や顧客の在庫過多が響いて減収となり、わずかに減益。EV事業は、同社製品を納入する車種で販売台数が減少したことなどから、減収減益となった。電子機器事業では、需要の回復が遅れながらも前期を上回る売上高となった。

 通期業績予想は、売上高を当初予想から50億円下方修正し、前期比9.6%増の3300億円と見込む。