2025.10.30 航空電子の4~9月期、スマホ用コネクターの低迷などにより減収減益 通期業績予想を下方修正

 日本航空電子工業が30日発表した2026年3月期第2四半期(25年4~9月)連結決算は、携帯機器用コネクターの販売減少などにより、減収減益となった。今年度通期業績予想の下方修正も発表した。

 売上高が前年同期比2.7%減の1104億4100万円、営業利益が同48.4%減の47億6000万円、経常利益が同41.7%減の47億3600万円、当期純利益が同53.0%減の31億1600万円。売上高は微減だったが、新製品立ち上げコスト増や製品ミックスの悪化などにより、大幅な減益となった。

 事業別売上高は、コネクタ事業はスマートフォン用や海外車載向けなどが減少し、前年同期比1%減。UIS事業は産機・インフラ市場での在庫調整が影響し、同17%減。航機事業は航空・宇宙向けは伸長したが油田掘削向けセンサーの低迷が響き、同9%減。市場別売上高は、携帯機器、自動車、産機・インフラの各市場でそれぞれ減収となったが、航空・宇宙は防衛予算拡大などを背景に、2桁の増収となった。

 同社は通期連結業績予想を修正し、売上高と各利益項目をそれぞれ修正した。村木正行社長は「携帯機器、自動車、産機・インフラの各市場の見方を、期初想定からそれぞれ下方に変更した」と説明する。修正後の通期連結業績予想は、売上高が前年同期比1.5%増の2250億円、営業利益が同36.0%減の100億円、経常利益が同39.3%減の90億円、当期純利益が同48.2%減の60億円。

 また、同社は同日付で、京セラとの資本業務提携契約の締結を発表した。資本業務提携を通じ、製造・販売・製品開発における両社のシナジーを創出することで、コネクター事業の強化につなげる。