2025.11.11 内田洋行、「SmartRooms」海外初展開へ KDDI新本社に「SmartOfficeNavigator」導入も 

会議室予約管理システムSmartRooms(英語版/オリンパス グローバル本社)

 内田洋行は10日、クラウド型会議室予約管理システム「SmartRooms(スマートルームズ)」の海外展開を開始すると発表した。第1弾として、2026年1月20日からベトナムで販売を始める。国内で640社・約2万室超の導入実績を持つ同システムの海外初展開で、ベトナム企業のオフィス稼働率向上とスマートオフィス化を支援する。

第1弾はベトナムで展開
 販売は、グループ会社の内田洋行グローバルリミテッドが担い、導入と技術サポートは資本提携先のベトナムIT企業FUJINET SYSTEMSがホーチミンとハノイで行う。

 SmartRoomsはMicrosoft 365と連携し、会議室予約・入退室管理・利用分析を一元的に行える。海外版では英語UI(ユーザー・インターフェース)やタイムゾーン設定を拡充し、今後はGoogle Workspaceなど主要グループウエアにも対応する予定。販売開始から5年間で5000室の導入を目指し、将来的にはタイやマレーシア、インドネシアなど東南アジア諸国、さらに米国・中国市場への展開も見据える。

約600会議室と530台の会議デバイスを統合管理
 併せて、人と空間をつなぐシステム「SmartOfficeNavigator」が、KDDIが2025年7月に移転した新本社(東京都港区)に導入されたことも明らかにした。約600カ所の会議室やミーティングエリアを統合管理し、グループ社員約1万3000人の多様な働き方を支えるICT環境を構築した。

KDDI本社に導入されたSmartOfficeNavigator。フロアのサイネージ画面から会議室の空き状況を確認できる

 KDDIの新本社では、社員が業務内容に応じて働く場所を選択するABW(Activity Based Working)の考え方を採用。SmartOfficeNavigatorにより、会議室やオープンミーティングエリアの利用状況をフロアマップ上で直感的に確認できる仕組みを整備した。また、SmartRoomsを約420室に導入し、予約や入退室、サイネージ連携による空室情報の可視化を実現した。

 会議デバイスにはBARCO社の「ClickShare」などを採用し、フロアサイネージとの連携で即時に空室情報を確認できる環境を構築した。オフィス利用データはダッシュボードで一元管理され、総務部門が効率的な空間運用を進める基盤となっている。

 内田洋行の大久保昇社長は「今後も幅広い企業のオフィス改善を支援していきたい」と話した。