2025.11.11 中国、ネクスぺリア製半導体の輸出再開を許可
中国・広東省東莞市にあるネクスぺリアの工場
中国商務省は、出荷を制限していた半導体メーカー、ネクスぺリアの出荷再開を承認した。
一部解禁か、全面解除かは不明。同社はオランダ企業だったが、2018年に中国資本に渡った。しかしオランダ政府は、経済安全保障上の懸念を利用に25年10月に同社の経営権を掌握し、裁判所命令で中国人CEOを解職した。
一方で中国政府は、対抗策としてネクスぺリア製品の出荷を規制していた。
中国商務省は短い声明で、「民生利用に限定して規制の免除措置を講じた」と述べた。欧州側は今回の声明が自動車用半導体も含まれると認識している。
ネクスぺリアは、自動車含め多くの電子機器に使用される汎用(はんよう)半導体のメーカー。自動運転や車載用情報娯楽端末に使用されるハイエンド半導体を製造しているわけではない。同社の小型部品や汎用半導体は、自動車はじめ各種電子機器には不可欠になっていた。ある関係者は、ネクスぺリアの半導体が入手不可能なら車の開閉や座席の調整制御もできない事態になり、新車出荷のスケージュールに影響すると説明している。
欧州自動車工業会(ACEA)やドイツ自動車工業会(VDA)も世界的な半導体不足の影響について警告を発し、オランダ政府や中国政府に対し危機解消に向けて対策を講じるよう求めていた。









