2025.12.15 【セミコン特集】安川電機、「ロボット制御×データ」で高付加価値化支援

ウエハー搬送用ロボット「SEMISTAR-GEKKO MD124D」

 安川電機は、半導体産業の一段の自動化と高付加価値化を後押しするソリューションを提案する。高精度で低振動な搬送を実現するロボットやモーションコントロール製品に、「止まらない生産」を支援するデータソリューションを組み合わせられる優位性をアピールする。

 今回の展示では、大気環境向け半導体ウエハー搬送用ロボット「SEMISTAR-GEKKO MD124D」を紹介。ウエハーを安全に運びたいという要望に応えるため、高精度・低振動で環境にやさしいロボットを追求。中工程向けのノンストレスなワーク搬送システムと超高精度ステージによる実演を行う。これらをウエハーの受け渡しを担う「EFEM(Equipment Front End Mo­du­le)」や「ハイブリッドボンディング」に適用することで、半導体製造の完全自動化を実現できる。同社のソリューションコンセプト「i³-Mechatronics(アイキューブ・メカトロニクス)」を体現した先進技術のデモンストレーションとなる。

 さらに、ACサーボドライブ「Σ-Ⅹ(シグマ・テン)」の変化点検知機能で異常予兆の把握や予防保全などを支援するソリューションの展示も見どころ。Σ-Xシリーズは装置の高精度なデータ収集と解析で得られたソリューションを実現する製品で、モーターの最高回転速度が従来の「6000min-1」から「7000min-1」にアップした。速度周波数応答は従来製品の3.1kHzから3.5kHzになり、速度指令に対する追従性が上がった。サーボモーターの最高回転速度の向上により、位置決め時間を短縮できる。サーボモーターをセンサーとして活用することで、サーボの使用部品や設置環境のセンシングとモニタリングが可能となる。

 国際電気標準会議(IEC)が定める最高水準のモーター効率基準IE5に対応した永久磁石形同期電動機「エコPMモータフラットタイプ」も紹介。省エネと小型化を実現するソリューションを訴求する。