2025.12.22 エアコン特集】暖房商戦が本格化 省エネモデルに関心、取り込みがカギ

年末商戦の重点商材となるエアコンの提案に力が入る

 ルームエアコンは冬の主力暖房機で、年末商戦では重点商材の一つとなる。夏の酷暑や残暑によるエアコンの利用頻度の増加に加えて電気代高騰の影響を受け、消費者の省エネモデルへの関心が高まっている。メーカー各社は、エアコンの省エネ基準が引き上げられる「2027年問題」も見据えた高い省エネ機能に加え、手軽なお手入れ機能なども搭載した高付加価値製品の開発に取り組んでいる。

今年は、厳しい夏の暑さが早くから続いた一方で、10月中旬以降には東北地方や関東地方を中心に本格的な冬の寒さが到来。長期にわたってエアコンが活躍した。エアコンの長時間使用に伴い、消費者の関心は省エネ性能に向いている。

 12月以降、全国的に気温の低下が進み、暖房商戦が本格化している。関東や甲信越などで気温が急激に低下するとともに、日本海側の一部地域では降雪も見られた。寒冷地の販売店では、エアコン室外機の霜取り運転機能の訴求など雪による暖房のトラブルへの対策を呼びかけている。

 年末商戦では、各社が投入した最新のフラッグシップモデルを中心とした提案に力が入る。地方自治体が設けている省エネ補助金も、買い替えの追い風になりそうだ。現段階で理解している消費者は少ないものの、今後は27年問題を考慮した提案の加速も予想される。

 手軽なお手入れ機能など、高付加価値の提供も商品提案の鍵になる。

 自動掃除機能は、1年を通して使用するエアコンの清潔な状態を維持する点で必要不可欠だ。フィルターを清潔な状態に保つことで、高効率な空気の循環を行い、電気代の節約にもつながる。

 掃除機能に加え、快適性の向上や高いデザイン性など、消費者から強く求められる省エネ性能にプラスしたアプローチにも、年末商戦では注目したい。