2025.12.25 富士電機、大型テレビの待機電力下げるインターリーブPFC、SDGs志向に対応
富士電機の臨界モードインターリーブPFC制御IC「FA1C20N」
富士電機は、臨界モードインターリーブPFC制御IC「FA1C20N」を発売した。家電製品などの待機電力低減に寄与する。300W~1kW電源を使う75型以上の大型テレビなどに好適で、こうした製品を手掛ける東アジアのメーカーなどの需要を見込む。
富士電機のLLC電流共振制御IC「FA6C60N」系列と連携させることで、AC90V~264V入力、出力150mW時に入力電力300mW以下を実現する。富士電機では「SDGsの流れからテレビを使用していないときの消費電力を気にかけるメーカーが増えている」と説明する。
FA6C60N系列は既にテレビ向けで採用実績がある。一部の顧客は従来これを他社製PFC制御ICと組み合わせて使っていたが、一層の低待機電力化が求められる中、富士電機はその需要も反映してFA1C20Nを開発した。
FA1C20NはAC入力電圧検出抵抗や位相補償回路が不要で、電源部品削減にも貢献。高力率も特徴でAC230V入力、最大出力電力の50%時に力率95%以上を達成する。これに加え富士電機の独自技術により、スムーズに動作モードを切り替えられ、切り替えポイントの調整も可能だ。FA6C60N系列が負荷検出を行い、軽負荷時にはFA1C20Nとともに通常動作からバースト動作に切り替えられる。
FA1C20Nのパッケージは6×9.9mmの「SOP-16」で、他社製PFC制御ICからの置き換えにも向くという。用途としては大型テレビのほか大型モニター、産業電源、ゲーミング向けなどハイエンドパソコンの電源としても想定している。








