2026.01.22 【情報通信総合特集】キヤノンマーケティングジャパン・足立正親社長 ITソリューション比率50%超へ、構造転換とM&Aで成長加速

足立社長

 2025年の国内経済は不確実性の高い状況が続いたが、企業のデジタル化投資やAI(人工知能)導入が加速した。当社グループは、21年から推進してきた長期経営構想「2021-2025」の最終年として事業の拡大を図ってきた。当初計画では、25年に売上高6500億円、営業利益500億円を掲げたが、売上高は1年前倒しで達成。上方修正を行い、売上高6800億円、営業利益580億円の達成に向け進んでいる。「筋肉質の体質」への変革を進め、販売管理費率は5年間一貫して低減させている。

 従来のハードウエア中心のビジネスからITソリューション事業を成長の中核に据えるなど事業構造転換を進め、クラウドやセキュリティー、BPOなどのサービス型事業が着実に拡大した。

 ITソリューション(ITS)事業は、24年に売上高3000億円を達成し、これも1年前倒しで実現。25年は、グループ全体の売り上げ構成比も50%を上回る見通しだ。

 この5年間で4社のM&A(企業の合併・買収)と12社の資本提携を行い、当社の不足領域を補うなど成果を上げている。金融や公共系に強いBPOトップ企業のプリマジェストとは、大手企業への横展開による相乗効果が生まれた。サーバー系に強みを持つTCS(東京日産コンピュータシステム)は、昨年7月にキヤノンITSと合併、大規模案件の獲得が可能になった。未来志向で新規事業創出に取り組むR&B(リサーチ&ビジネスデベロップメント)の専門組織や10年間で100億円の枠でスタートアップへの出資を行い、リターンよりも「事業をどう作るか」に主眼を置いたCVCファンドを立ち上げた。このほか、各事業部の人間が兼務する仮想組織で、1~2年後のビジネスに活用するフォアキャストを担うCFT(クロスファンクショナルチーム)などをつくり、将来の成長を見据えた取り組みも強化した。

 インフラ整備では、生成AI普及に対応し、先行してデータセンターへの液冷式施設の導入なども進めた。データセンターは、3号棟も検討中だ。

 26年は新たな5カ年計画の初年度として、当社グループが新たな成長ステージへと踏み出す重要な一年になる。ITソリューションやAIをはじめとする成長領域での競争力を強化する。