2026.02.09 東京都の契約がより便利に 契約から請求まで大幅効率化 移行は費用かからず簡単
東京都との契約がより便利になる。都では契約から請求までの電子化に取り組んでいる。2023年10月から電子契約サービスを開始し、段階的に対象を拡大している。さらに、契約後から請求までの処理をオンラインでできる東京都契約請求システムが2024年4月からスモールスタート。今年3月から適用範囲を大幅に拡大する。一連の手続きを電子化でき手間とコストがかかっていた紙による事務処理を軽減する取り組みが進んでおり、都と取引する事業者にとって、業務効率化に貢献する仕組みとして注目されている。利用開始にあたっては面倒な手続きは不要だ。ぜひ一度試してみてはいかがだろうか。
東京都との取引では、これまで、落札後は紙により契約書を作成し対面で契約手続きをしていた。2023年10月からは段階的に電子契約サービスを導入し、知事部局では全組織で電子契約に対応している。
電子契約サービスでコストと手間削減
電子契約の利点は非常に多い。紙による契約の場合は、契約書作成にあたり関連の書類の印刷から押印、収入印紙の添付が必要だ。さらに都の決裁や押印もあり、都度、庁舎へ書類を郵送・持参しなければならなかった。そのやりとりも数回にわたることが多い。
これを電子契約に切り替えると、内訳書などの書類を電子的に送信できるうえ、都との契約書のやり取りが電子で完結する。収入印紙も必要ない。契約書はシステムから受領でき、必要に応じてPDFで保存し印刷できる。
電子契約への移行は簡単だ。事業者側で新たなシステムの導入をする必要はない。電子契約サービスは、民間の電子契約サービスを活用しているが、事業者が個別にアカウント作成をすることなく利用できる。電子調達システムに登録している事業者であれば、紙で行っていた際の契約手続きの担当者をシステムに登録するだけで電子契約に移行できる。
移行への不安払しょくへ
ただ、電子契約に躊躇する事業者もまだ多いのが実情だ。〝漠然とした不安〟から移行に踏み切れていないところもあるようだ。都が行った事業者説明会などのアンケートで寄せられた声も「登録作業が面倒なのではないか」「費用がかかるのでは」「現物がないので管理のやり方がわからない」といったものが多かった。
現在、都では移行に向けた支援にも取り組む。事業者の声を反映し、操作説明動画の配信やヘルプデスクも用意している。契約案件ごとに電子とするか紙とするかは都度選べるため、まずは次の案件を電子契約にしてみるという使い方もできる。電子契約で得られるメリットが多いため取り組んでみると利便性を体感できるはずだ。
契約請求システム本格的に稼働 書類提出から請求までデジタル化
3月からは東京都契約請求システムが本格的に稼働する。納品書、完了届、請求書などの作成から提出がすべてオンラインでできるようになる。契約請求システムは、都政の構造改革「シン・トセイ」のコアプロジェクトの一つとして構築したシステムで、2024年からデジタルサービス局と財務局の物品購入や委託契約で利用を開始した。3月からは対象局を知事部局等(公営企業局、東京消防庁、警視庁は除く)に拡大し、より多くの契約で利用可能となる。
契約請求システムの利用も簡単だ。国が推進している事業者向け共通認証システム「GビズID」を取得している事業者であれば、すぐに契約請求システムに登録できる。これにより、契約後に行う様々な工程をデジタルで処理できるようになる。紙での処理と違い、時間や場所を選ばずに入力ができるうえ、押印なども必要ない。各種書類に共通して入力する情報は自動反映されるため、入力ミスや手間を大幅に削減できる。
紙による手続きでは、記入漏れや記入ミスなどがあった際に、書類を作成し直し、再提出が必要になる。契約請求システムを利用すれば、こうした手間が削減できる。
「手間がなくなった」の声
すでに契約請求システムを利用した事業者からは「書類提出のために訪庁しなくてよいことが大きかった」という声が出ているほか、「入力に加えて押印や郵送が不要になり書類作成と発送の手間もなくなった」という声もあり、業務の効率化につながっている。別の企業担当者は「事前準備にもそれほど時間がかからなくシステムの操作は簡単でわかりやすかった」と話している。
契約請求システムは単独でも利用できるが電子契約サービスとともに利用すれば、さらに効率よく契約手続きができるようになる。一連の手続きをすべてデジタル化することで、より作業工数を削減できる。システムを利用するための手間もかからない。まずは試してみることが業務効率化の一歩になるだろう。

財務局経理部総務課
電子調達担当課長・鵜澤友行氏
電子契約サービスの利用には、煩雑な登録や費用などは発生しません。都では事業者様の不安を取り除けるようなサポート体制も整えています。まずはサービスを一度使ってみていただき、これまでの手続きからどれだけ業務の負担が軽くなるかなどを体感してもらえるとありがたいです。

デジタルサービス局デジタル戦略部
デジタル改革担当課長・伊藤学氏
契約請求システムは様々なテストを重ねてユーザー目線で品質を確認、3月から利用範囲を大きく拡大します。より多くの方々に紙の手続きで煩雑だった、記入作業や修正作業などが無くなる利便性を実感していただけるはずです。今後も使い勝手を高めるために改修しながらサービスを提供していきます。









