2026.07.06 【電子部品技術総合特集】車載用電子部品、アプリケーション別動向 電子部品各社、自動車の技術進化へ対応強化
各種アプリケーションに最適な製品提案
電子部品メーカー各社は、自動車の技術進化に向けたR&D(研究開発)強化に努めている。センサーや通信デバイスをはじめ、小型・大容量の回路部品や小型・高性能の接続部品、モーター、電源、複合モジュールなどの開発を加速させており、ソフトウエアやAI(人工知能)などを組み合わせたソリューションの提案にも力が注がれている。
xEV用部品
xEV(電動車)では、車載電池やインバーター、DC-DCコンバーターなどのユニット周りにさまざまな電子部品が使用される。インバーターやコンバーターは小型で高効率が求められ、高電圧で駆動するパワーデバイスが欠かせない。
このため、受動部品では、高周波スイッチング、高電圧化に対応した新製品開発が進展している。コンデンサーは、小型、大容量、長寿命、高リップル電流、低ESR(等価直列抵抗)などの特性向上が追求され、近年は導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサー(ハイブリッドコンデンサー)などの製品化が加速している。抵抗器は、小型・高電圧、大電流、低抵抗化などが追求され、コイルは小型で低損失、高効率化のラインアップ拡充が進んでいる。
自動運転車向け部品
自動運転の実現には、高精度なセンシング技術や高品位な通信、高度な車両制御、AIやエッジコンピューティングを含む情報処理技術などの融合が必要。電子部品各社は、これらを実現するためのセンサーや撮像部品、制御デバイス、EMC/ノイズ対策部品、高速大容量伝送部品などの開発に力を入れている。
センサーは、ミリ波レーダーやLiDAR(ライダー)、高画素センシングカメラ、赤外線センサー、GNSS(全地球衛星測位システム)などの性能向上に向けた開発が活発。カメラは、完全自動運転に必須とされる2/3メガピクセルなど次世代高画素センシングカメラモジュールなどの開発が進んでいる。
将来の統合ECUでの液浸冷却ニーズなどを視野に液浸冷却システム対応部品の開発なども進む。
安全・快適系部品
最近の自動車は、乗員の安全性や快適性、利便性を高めるための機能拡張が進んでいる。
ドライバーの体調把握や居眠り監視用システムなどの搭載が進んでいるほか、ドライバーが前方から目を離すことなく操作できる入力デバイス開発、夜間運転時の視認性向上などが追求され、これらに寄与する部品開発に力が注がれている。
車内での幼児やペット置き去り事故が多発していることを受け、車室内監視用にミリ波レーダーや4Dイメージセンサーなどの提案も進められている。
車両事故発生時などにEVバッテリー内部が異常発熱し、際限なく温度が上昇する「熱暴走」を防止する部品開発も重要だ。タイヤ埋め込み用RFIDセンサータグによる、バッテリーレスでのタイヤ空気圧検知なども提案される。
パワートレイン用高耐熱部品
自動車パワートレイン系部品では、エンジンルーム内などの厳しい高温環境下でも使用可能な耐熱性に優れた専用部品の技術開発が活発となっている。
車載用モーターは、エンジンルーム内の各種バルブやポンプの電子制御化の動きに対応し、150℃高耐熱モーター開発などが進んでいる。パワートレイン系ECU用の回路部品の高耐熱対応品開発も進み、150℃や155℃高耐熱対応で車載信頼性規格「AEC-Q200」に準拠したコンデンサーやインダクター、抵抗器などが開発されている。
車載用コネクターも、エンジンルーム周辺用に、使用温度上限150℃などに対応する耐熱性に優れた製品のラインアップ拡充が進んでいる。
パワートレインのワイヤハーネスを置き換え可能な125℃耐熱FPCコネクターも開発された。










