2026.07.06 【電子部品技術総合特集】オータックス・高坂泰興テクニカル・生産技術担当執行役員兼テクニカルグループ長 直流パワーデバイス開発を強化

400V級直流給電システム用製品など開発

 オータックスは、「顧客に役立つ商品サービス」「地球に優しい開発」などをポリシーに商品開発を進めている。

 高坂泰興テクニカル・生産技術担当執行役員兼テクニカルグループ長は「従来のスイッチや端子台、コネクター、医療機器などに加え、新たに直流のパワーデバイス開発に力を入れている。これにより、『地球に優しい開発』に取り組む」と話す。

 具体的には400V級直流給電システム用ロッカースイッチ/ソケットアウトレットや、USBパワーデリバリー(PD)3.2エクステンデッド・パワー・レンジ(EPR)などの開発を進めている。

 直流給電システムは交流給電でのAC/DC変換やDC/AC変換でのロスを減らし、高い給電効率を実現できる。400V級直流給電システム用ロッカースイッチ/ソケットアウトレットはこうしたニーズに対応する。ロッカースイッチは既に量産済み。ソケットアウトレットも来年春ごろの量産を目指す。

 「最近は大手企業などがエコロジーの観点から社屋フロアの一部をDC化するなどの動きがある。それらに協力できる製品として開発を進める」(高坂執行役員)。

 USB PD3.2EPRは、直流コンセントとUSBタイプCとをつなぐDCコンセント対応テーブルタップ。USB PD3.2EPR準拠、240Wの高出力と安定性を両立し、最大48V/5Aの電力提供が可能。ZVS(ゼロ電圧スイッチング)採用により、電力ロスを極限まで抑え、発熱の低減と高効率化を実現。入力電圧範囲はDC48~420Vの多様な電源環境に対応し、世界初のPD/コンセント一体型5.2kW対応製品となっている。

 DIPスイッチや操作スイッチでは、自動化を意識したリニューアルとシリーズ拡充を進めている。自動機の開発は中国の開発部門が担当している。

 同社グループの技術開発体制は、本社テクニカルグループが製品開発を行い、中国・深圳工場(広東省深圳市)でもVE、VA開発を行う。パトライトからの端子台事業譲受で取得したオータックス長野事業所(長野県辰野町)でも端子台の原価低減に向けた技術開発に力を入れている。