2026.07.06 日立システムズ、経費管理にAI機能  トラベラーズワン強化 愛媛、静岡の両県で採用

 日立システムズは6日、総合経費管理システム「Traveler'sWAN(トラベラーズワン)」に人工知能(AI)による旅費精算支援機能を追加すると発表した。2026年10月からベータ版を提供し、27年3月に正式版の提供を予定する。あわせて公共団体向け機能を強化し、最新製品が愛媛県と静岡県の旅費システムに採用された。

 トラベラーズワンは、国内外の出張手配から旅費・経費精算、請求書支払いまでを1つのシステムで管理できる総合経費管理システム。人事システムや会計システムとの連携、チケット手配、規定チェックなどに対応し、民間企業を中心に約900社、125万人が活用している。

 新たに開発したAI機能は、国内出張旅費申請で利用者が自然言語で入力した内容を基に、旅費精算に必要な情報を整理し、伝票作成を支援する。領収書を添付した上で出張内容を入力すると、AIが内容を理解し、交通経路や必要項目を提案する。領収書情報を基に、タクシー利用理由を備考欄へ補完するなど、入力作業の効率化や不備削減につなげる。

サービスのイメージ図

 レビュー支援機能も備える。申請日の重複や通常と異なる経路での精算、規定外申請時の理由の妥当性などをAIが検知し、アラートを出す。申請者、承認者が見落としやすい不備や不自然な点を早期に把握できるようにし、審査や承認業務の負荷軽減、ガバナンス強化を支援する。

 公共団体向け機能では、25年4月の国家公務員等の旅費に関する法律(国家公務員旅費法)の改正法施行を受け、公共団体特有の運用ニーズに対応した。「委員旅費機能」「委員謝金機能」「自動車経路検索連携機能」などを強化。外部委員への旅費支払い、外部講師・委員への謝金支払い、地図検索による自動車経路と距離計算に対応する。

 最新製品は「愛媛県次期旅費システム構築業務委託」と「静岡県旅費計算システム再構築業務」にそれぞれ採用された。日立システムズは今後、ベータ版利用者の声を機能に反映し、自治体など公共団体への導入を進める。民間、公共を問わず導入を広げ、同事業全体で2030年までに20億円規模への成長を目指す。