2020.08.31 【ソリューションプロバイダ特集】ウィズコロナ、日台共同で模索

防疫テクノロジーは新型コロナウイルスの感染拡大防止に貢献

AIデータモデリングとIoTビッグデータ分析の利用領域は幅広いAIデータモデリングとIoTビッグデータ分析の利用領域は幅広い

 台湾は早い段階からAI(人工知能)、IoT、第5世代高速通信規格5Gの推進に向けた取り組みを進めている。年初からのコロナ禍においてもICT技術を駆使し、迅速に様々なソリューションを立ち上げて感染拡大の防止に活用してきた。新型コロナウイルスのパンデミックに伴い、世界の社会・経済は大きな岐路に立たされている。今後、ポストコロナの新たな生活様式の担い手として、AIなどの先端技術を応用したソリューションへの期待が高まる中、日台共同でウィズコロナのテクノロジーロードマップを概観し、新たなビジネスチャンスにつなげることが求められる。

 台湾経済部(日本の経済産業省に相当)の外郭団体である「台日産業連携推進オフィス(TJPO)」は、日台企業間の連携を促進し、相互補完による産業の発展とグローバル市場の開拓に努めている。AIなど先端技術を活用して人々にどのような新しいサービスを提供できるかを日台共同で模索するとともに、両国の企業同士の連携を後押しする。

 その具体的な取り組みとして①AIソリューション②防疫テクノロジー③イノベーションの3分野で強みを持つ台湾企業を日本企業に紹介している。

 AIソリューションの応用分野は、決済、情報工学、金融、リテールなど多岐にわたる。AIデータモデリングとIoTビッグデータ分析には様々な活用方法があり、フィンテックやスマートリテール、AIoTへの応用は企業にビジネス情報と数学モデルのプラットフォームを提供することが可能となる。

 そのほか、台湾企業が開発した画像認識、自然言語処理、音声認識、未来予測など、様々な産業や企業に活用できるソリューションも橋渡しする。

 防疫テクノロジーについては、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて台湾企業が開発した感染拡大防止ソリューションを紹介。中でも、遠隔医療設備およびシステム、在宅看護、診断、専用器具などに関するソリューションが注目されている。また、隔離対象者の遠隔監視に使われる測位システムや、自宅隔離中でも利用できる遠隔テレビ会議・遠隔授業システムの導入も台湾でのコロナ対策に貢献した。

 イノベーションを起こす先端技術を有する台湾企業は、革新的なアイデアや技術を基に新サービスやビジネスを展開。人々の生活やビジネスに影響を与えるような新しい価値を生み出すビジネスモデルを開発することで、新たな市場分野の開拓、新規雇用の創出、新たなビジネスチャンスの創出などを図り、規制や業界の常識を覆すことがある。

 TJPOでは、これら3分野に関わる台湾企業、および各社が開発した様々なソリューションをホームページ上で紹介している。