2020.10.20 【CEATEC特集】注目のコンファレンス

注目のコンファレンス

 オンライン開催となった今年のCEATEC。例年のように会議場を使ってのコンファレンスは開催されないが、20-23日の4日間の全日程にわたって、オンライン上では多彩なトピックスが配信される。新型コロナウイルス感染症拡大がもたらしたニューノーマル(新しい日常)のほか、5Gやサイバーセキュリティ、モビリティなどをテーマにライブを含めて配信される。

 今年の傾向としては、新型コロナで激変した社会環境にいかに対応していくかをテーマとして掲げているセッションが多い。デジタル技術を駆使し、新しい生活様式に合わせて勝ち抜いていくために何が必要か―。今回のコンファレンスでは、国内外の様々なキーパーソンや識者、若手経営者などの考えが披露されるため、今までとは一線を画す内容になりそうだ。

 オンラインであるため、人数制限はなく、事前の聴講予約も不要。直前で聴講したくなった場合でも、CEATECの入場登録が済んでいれば、すぐに聴講できるのがオンライン開催の魅力の一つだ。

 CEATECで用意されているオンライン・コンファレンスは、テーマごとに5チャンネルに分かれる。

 チャンネル1は、業界を代表するキーマンによるキーノートスピーチをはじめ、5Gのワークショップやデジタルトランスフォーメーション(DX、デジタル変革)のトークセッションなどが連日めじろ押しだ。例年であれば、人数制限の関係上、聴講できない人がいるような人気セッションも、今年はオフィスや在宅勤務時に落ち着いて聴講できる。

 チャンネル2は、ニューノーマルが大きなテーマになっている。ニューノーマル下で変化した社会環境に合わせ、街づくりやスポーツ観戦の在り方から小売りの対応など、様々な業界の側面から変化を捉える内容だ。

 チャンネル3は、業界を代表する専門家からビッグデータやAI(人工知能)などの市場動向や利用動向といった役立つ情報に加え、注目のロボット技術やアバターについても若手経営者から見解が示される予定だ。アフターコロナを見据えたプログラミング教育についても語られ、次代を担う若者を育てる意義も発信されるはずだ。

 チャンネル4は、出展者によるセミナーだ。出展する各社が、その企業の強みや戦略を生かしたニューノーマル時代のソリューションを紹介する。動きだしたポスト5Gを紹介するセッションは、注目を集めそうだ。

 チャンネル5は、21日と22日の2日間だけ開催される国内外のスタートアップ企業を集めたプレゼンの場だ。アイデアを武器にユニークな技術や製品を持つ企業が集い、新たなビジネスにつながる“息吹”を聴講できる可能性がある。

 今年のCEATECは“初物尽くし”だ。コンファレンスでも新たな発見が期待できるはずだ。