2023.01.19 デジタル技術で医療格差解消など 米CES、半導体各社も協業
カンファレンスでは外科手術ロボットなどもアピール
昨年、米ヘルスケア大手アボットが基調講演にも登壇し、「CESで存在感を高めているヘルスケア関連。今回の「CES2023」でもウエアラブルデバイスや、アプリを使っての健康管理など多彩だ。
成長分野だけに、新顔も存在感を示した。サントリーはグループで初めて出展。サントリーグローバルイノベーションセンターで開発中の製品3点がアワードを受け、デジタル技術を使ってヘルスケアに貢献するものが柱だ。
一つは、スマートフォンアプリ「ガットノート」。人工知能(AI )を使って腸の音を計測・評価し、最適な「腸活」を提案する。もう一つは、ウエアラブルデバイス「クロ」。脳波や心電、筋電といったバイタル情報を毎日計測することで、生体リズムの機能性を評価し、身体の老化の状態を推定する。世界最軽量レベルの小型化と快適な装着性を実現した。。
韓国の財閥大手、ロッテグループもヘルスケア事業会社を立ち上げ、今回出展した。
こうしたデジタル技術は、コロナ禍を機に注目が高まっている。特に医療資源の少ない地方部でも、サービスを活用しやすくなる。医療格差解消につながる可能性もある。半導体など電子デバイス業界と協力するメドテック企業も相次ぐ。
主催者が注目企業の一つに挙げたのが、米メドワンド・ソリューションズ。都市部と地方部の連携を進めるアライアンスの立ち上げを発表した。大手の協力を得るのが特長の一つで、AT&Tには通信を、ヒューレッドパッカードにはハード面を、オラクルにクラウドなどを、主に支援してもらうアライアンス。十分なサービスを受けにくい地域でも検査などを受けやすくする。「世界的には医療が届かない地域の人口も多い」と同社は意義を説く。
(20日の電波新聞/電波新聞デジタルで詳報予定です)