2025.09.26 【関西エレクトロニクス産業特集】岡本無線電機 「こと売り」を推進へ 新セグメントで企画・開発
岡本無線電機の本社社屋
岡本無線電機は、メーカー各社の製品を総合的に取り扱う電子商品の専門商社として、必要なものを、必要なときに、自在に利用できる環境を提供している。「エレクトロニクスで未来を拓(ひら)く企画・開発パートナーとして市場に確固たる地位を築く」という目標を掲げ「2030年のあるべき姿」を今期に策定した。4月にリニューアルした通販サイトも強みに提案を強化する。
同社は単品でものを売るのではなく、付加価値を付けて提案する「こと売り」を推進している。重要となるのは30年度の目標にも掲げる「企画・開発」。4月からの新セグメントで企画・開発を設定した。「顧客はこと売りを求めている。このニーズに新しい仕組みで対応する」と岡本崇義社長。
リニューアルした国内メーカーを中心とした通販サイト「E-JUNCTION」は、登録商品が24万点以上。最近ではメーカーとのコラボレーションページを拡大。最近では基板実装の相談なども入り、購買を持たない研究所などからの問い合わせが増えたという。
海外ビジネスは成長市場でローカル企業を開拓し、さらなる強化を図っている。日本で推進してきたAutomotive、Environment、Medical、Robotの成長4分野を海外でも水平展開。成長市場では医療向けなどが伸びている。
同社は30年のあるべき姿を目指すため今年度の方針として「万里一空」を掲げた。「先を見据えての活動だが、目標に向かって一歩、一歩近づくために方針を定めた。そのためにも企画・開発を強化し顧客のお役立ちにつながる活動にまい進したい」岡本社長と語った。