2025.10.29 チップレットを柔軟にカスタマイズ ソシオネクストが設計ライブラリー発表 

Flexletsのロゴ

 半導体設計受託を手がけるソシオネクストは28日、自由度の高いチップレット設計ライブラリー「Flexlets」を発表した。複数のチップを1パッケージにまとめるチップレット技術について、さまざまなベンダーのIP(Intellectual Property)を活用できるようにすることで、レジスタ転送レベル(RTL)で柔軟な設計を可能にする。

 チップレット技術は半導体の小型化や性能向上、コスト削減に期待されているが、現在特定用途向けの標準標準製品が多く、設計の柔軟性に課題があった。Flexletsは、多くのベンダーのIPを活用できるようにすることで、高位のシステムレベルではなく、レジスタ間でデータがどのように流れるかをクロック単位で記述するRTLの段階での設計が可能になる。顧客のニーズに応じてチップレットをカスタマイズできる。

 セキュリティー機能やデバッグ機能のほか、最適化されたインターフェースを実装したFlexletsのラインアップを順次する予定。現在エンジニアリングサンプルを開発中で、今年中に最初の顧客向け製品の設計を開始、来年4~6月には案件の拡大を目指す。

 Flexletsはチップレット技術を支える各種先進パッケージ技術や先端ノード、チップ間やネットワークの通信に関する業界規格に対応する。半導体エコシステムの中での相互運用性も担保する。