2026.01.22 【情報通信総合特集】BIPROGY・齊藤昇社長 注力5領域と生成AI活用で成長加速 「コア」と「成長」の両輪で事業拡大

 経済環境は、関税問題など不透明感もあるが、DX(デジタルトランスフォーメーション)領域を中心に企業の強い投資意欲は、継続している。こうした中、当社の業績も好調に推移している。DXに関する相談や構築依頼が活発で、これまで投資・強化してきた注力領域(コア領域)も順調だ。

 当社は、リテール、エネルギー、ファイナンシャル、モビリティー、OTインフラの五つを注力領域としているが、新たなビジネスをつくり、成長事業に育てていく。それが「魅力ある会社」であり続けることにもなる。

 2025年度は、第3四半期までの累計で、売上収益が前年同期比10%増、営業利益が同19%の伸びとなっている。通期は上期までのしんちょく、受注残高の状況から売上収益を上方修正した。リスク要因を鑑み営業利益は据え置いた。

 生成AI(人工知能)は、全面的な活用を経営の柱にしていく。①自社のアセットにAIを組み込み、アセットの魅力を向上させる②開発の効率化と開発コストの低減・納期短縮③社内のAI活用による組織力強化―などに取り組んでいる。

 昨年は、AI・データビジネスの進展に対応して「データ&AIイノベーションラボ」を設立。AIスタートアップへの投資やエンジニアの派遣を通じて、AIの実装やデータ利活用を顧客と共に進める体制を整えた。

 コア事業は、リテールマーケティング分野を強化するため、カタリナマーケティングジャパン(CMJ)を完全子会社化した。CMJとのソリューションの融合で、流通業界の課題解決を支援するサービスを強化する。

 関西万博のプロジェクトでは、ヘルスケアデータの利活用や安全なデータ基盤の提供で大きな反響を呼んだ。これを将来的なビジネスにしていきたい。

 26年度は、現中期経営計画の最終年度。売上高4400億円、調整後営業利益率11%、ROE(自己資本利益率)17%以上を計画している。企業価値の向上、経営資源の最適化、経営基盤の強化などを図りながら、現在の収益源である「コア事業」と新たな収益の柱とする「成長事業」の両輪で事業拡大を進めている。次期経営計画も、「Vision2030」に向けた実効性のある計画を立てる。