2026.02.02 ベトナム資本で初、半導体後工程工場を建設へ FPTが設立式典

1月28日行われたベトナム資本初のOSAT工場の設立式典

式典であいさつするFPTのチュオン会長式典であいさつするFPTのチュオン会長

 ベトナム最大のIT企業、FPTコーポレーションは、国内資本として初の半導体後工程(OSAT)工場の建設を決め、半導体産業のグローバルサプライチェーン(供給網)の確立に向けて動き出した。新工場名は「FPT Advanced Semiconductor Testing and Plant」。1月28日に工場設立を発表する式典が、北部バクニン省のエンホンII-C工業パークで開かれ、政府関係者や国防省傘下のIT企業で同社パートナーのViettel(ビエテル)の幹部らが出席した。

 「OSAT(Outsourced Semiconductor Assembly and Test)」と呼ばれる後工程は、半導体製品の仕上げを行う最終工程。メモリーやCPUなどのグローバル半導体メーカーは、前工程に注力するため、完成品までの最終工程はOSAT企業に外注する傾向にある。

 ベトナム政府は国家戦略として、2030年までに先進的な後工程の拠点を10カ所設立する目標を掲げている。今回の工場は、ベトナム資本100%で運営される初の施設となる。

 新たな工場の建設は、2段階に分けて実施する。26~27年の「フェーズ1」では、床面積1600㎡の工場を建設し、ATE(自動検査装置)やハンドラー装置、信頼性・耐久性試験などの装置を導入する。バーンインや信頼性試験、不良品解析試験などの装置も同時に設置する。

 28年から30年にかけて建設される「フェーズ2」では、工場面積を6000㎡まで拡張し、機能試験ライン18本、信頼性・耐久試験ライン3本を導入する予定。QFPやQFN、DFNなどの従来の形状のパッケージ対応ラインでは、CSP, WLPなどの新しいパッケージ形状に対応したラインが当然設置される。こうした最新のパッケージ対応ライン導入により、全体で1日当たり数十億個の半導体のパッケージングが可能になるという。

 FPTのチュオン・ザー・ビン(Truong Gia Binh)会長は「IoT, 自動車、AIなどの最新需要向けハイエンドチップの試験能力を強化していく」と語っている。同時に新工場では、ベトナムの半導体を学ぶ学生に実用的な学習機会を与え、政府が目指す人材育成の場にしたいという考えもある。30年までに半導体の専門家を50万人育成する国家目標を掲げているためだ。