2026.06.23 ハリマ化成、ζ-カロテン機能確認 紫外線を吸収・抗酸化・抗糖化 2027年度中の実用化目指す

 ハリマ化成グループと名城大学は22日、希少カロテノイド「ζ(ゼータ)-カロテン」について、化粧品原料としての特性に関する有用な知見を得たと発表した。紫外線吸収、抗酸化、抗糖化の3機能を兼ね備えたバイオ新原料としての可能性を確認した。今後は化粧品原料としての安全性評価、処方適性評価を進め、2027年度中の実用化を目指す。

 両者の共同研究は、肌老化に関わる主要因とされる紫外線、酸化、糖化の3要因に着目した基礎研究。ζ-カロテンは自然界での存在量が極めて少なく、単体で取り出すことが難しいため、これまで化粧品原料を対象にした機能評価はほとんど行われていなかった。

 同社はバイオプロセスによってζ-カロテンを安定的に生産できる技術を確立し、高度な精製技術で、難しいとされてきた同物質の精製を実現した。また、精製したζ-カロテンの主成分が、高吸収性と安定性を備えたシス型であることを発見。試験管内評価により、代表的な既存物質と比較した基礎データを取得してきた。

 研究では、ζ-カロテンに①高い紫外線UV-A吸収作用②強力な抗酸化作用③優れた抗糖化作用―の3つの主要機能があることを確認した。紫外線吸収作用では、シワやたるみの原因とされるUV-Aに対し、他のカロテノイドを上回る吸収性能を示した。化粧品で広く使われる化学合成品のUV-A吸収剤DHHBと比較し、最大UV吸収能力が約1.5~2倍以上あることが分かった。

 抗酸化作用では、紫外線などで発生する有害な活性酸素を除去する機能に優れ、没食子酸(強い効果を持つ抗酸化剤)と比べて10倍以上の抗酸化力があることを確認した。

 抗糖化作用では、コラーゲンなどタンパク質の劣化を促す糖化反応を抑制する働きを示した。最大で他のカロテノイドの約2倍、既存の抗糖化対策成分の約7倍高い値を確認した。

 今後は同大学との連携を強化する。独自のカロテノイド研究基盤の下、ζ-カロテンをはじめとする複数成分の展開を通じ、化粧品分野向け素材開発を推進する。