2020.10.16 【九州・山口版】オール電化・リフォームに取り組む地域電器店響電器(福岡県岡垣町)井上雅博社長

オリジナルチラシで顧客にアピールする響電器

井上 社長井上 社長

オリジナルチラシで新規客発掘

 パナソニックショップの響電器(福岡県岡垣町)は、オリジナルデザインのチラシを活用してオール電化商品を訴求している。井上雅博社長をイメージしたキャラクタデザインや、見やすいレイアウトで親しみやすさを強調。月2千枚を配布している。

 店周辺の築20年前後の団地は既にオール電化を導入しているところが多く、買い替え需要を発掘しやすいという。5-7月には、同町に隣接する遠賀町の団地にチラシを配ったところ、新規客からエコキュートの買い替えなどの電話相談があった。あらためて顧客宅に足を運ぶと「イラストと同じ顔の人が来た」と言われ、チラシの効果は抜群だった。

IHは安全面を強調して提案する

 リフォームはシステムバスやアラウーノなど水回り商品を中心に訴求している。最近では、台風10号で吹き飛ばされた雨戸の張り替えなどにも対応。家電販売だけでなく、内装からエクステリアまで取り扱っていることをチラシでアピールしている。玄関修理など自前で工事ができない案件でも、町の商工会とのつながりを生かして業者を紹介し、解決している。

 ガスや灯油からの熱源転換の割合は約2割。光熱費の削減をアピールして訴求するが、それでもガスを選択する顧客は多い。井上社長は「オール電化がお得なことはお客さまも既に理解している。ガス会社との付き合いや、慣れた熱源を使い続けたいという要望から、転換しないケースがよくある」と話した。

 高齢者は、安全を気にする家族の勧めで熱源転換を決心することが多い。8月には他所に暮らす子どもの提案で、IHクッキングヒーターを購入した顧客がいたという。

個展など催事に積極活用

 井上社長は「オール電化は高単価なので、意識して提案していきたい」と語る。個展や感謝祭など催事の頻度を増やすことで、招待状やチラシを配布する機会を設け、接点活動につなげる。

 同店は1977年創業。井上社長を含めて6人で経営。稼働客数は約500世帯。