2021.07.29 【半導体/エレ商社特集】岡本無線電機Society5.0実現に貢献

岡本 社長

 岡本無線電機は自動車産業向けなどを中心に需要が大きく動きだしている。「4月以降も順調で、受注が旺盛な状態が続いている」と岡本崇義社長。来年4月からの新中期経営計画を今年度に策定し、Society5.0社会に貢献できる企業を目指す。

 昨年度は、コロナ禍で停滞していた動きが9月に回復し、年末、年始と活発化。特に自動車関連向けの需要が活発で受注が舞い込んでいるという。「今年度は電子部品の需給のバランスが大きく崩れ、納期の課題はあるが、先のオーダーもいただきながら、顧客の要望に応え、対応している」と岡本社長。

 自動車、医療、エネルギーの3分野を重点分野と位置付け、IoTなどの成長市場に注力している。国内20カ所の営業拠点と多数の仕入れ先を武器に、地域密着営業を推進。今月に入っても自動車産業を中心に、各分野向けの受注が舞い込み、好調さが続いているという。「今から健全な危機感を持ち、この好調さを先々まで維持できるよう、新規の売り上げのためのアクションを忘れず、期初に掲げた戦略を忠実に実行するよう、常々話をしている」(岡本社長)。

 同社では2018年から新全社ビジョンとして「Society5.0社会に貢献できる企業を目指す」を掲げる。今年度は副題として「通信・センサーを利用した機能とサービスを提案し、お取引様にお役立ちする」を挙げた。「電子部品はSociety5.0の社会の実現に貢献するもの。新たに立ち上げる新中期経営計画でもこれを意識した目標設定としたい」(岡本社長)。

 新中計の策定は各部署、各拠点で意見を集めて全社一丸となって取り組んでいる。今後、全国で分科会のグループを作り七つの分科会でテーマを決めて、策定を目指す。

 現職就任1年を振り返り岡本社長は「現場、社内スタッフなど全スタッフに力を借りて上を目指せることができた。今後も、全社員で何かを創り上げることに重点を置いて取り組みたい」と話す。原点に立ち返りつつ、新たな取り組みも取り入れる「温故知新」の精神で果敢に挑戦する。IoTや5Gなど新たな動きのある分野の取り組みも強化する。