2023.07.13 近畿大学病院 DX化によるスマートホスピタル構想
新病院のイメージパース。今後変更になる可能性もある(提供=近畿大学)
近畿大学医学部・近畿大学病院(大阪府大阪狭山市)は2025年11月の移転に向け、新キャンパス構想をまとめた。堺市の泉北高速鉄道・泉ケ丘駅前に移転する計画で、新病院のコンセプトで目玉となっているのが、DX化による「スマートホスピタル」の実現だ。
現段階の構想では、外来患者の予約から支払いまでスマートフォン1台で完結する流れを検討中だ。これにより、現在は受付から診察まで約50分、検査を含めると約90分を要していた待ち時間が、ゼロ分に短縮。医療費の後払いで会計を待たずにそのまま帰宅でき、継続処方の薬なら患者の自宅まで配送するサービスも考えているという。
そのほか、コントロールセンターによる効率的な病床管理や、AIによる院内データの一元管理・可視化、遠隔接客による無人受付、地域医療機関とのビッグデータ構築など、様々な可能性を探っている。
新病院の建設工事は22年10月にスタートし、25年7月の完工を目指している。病床数は800床(現行919床)、診療科35科(同35科)、1日平均の患者数は外来約2300人(同2000人)、入院約720人(同800人)を見込む。
高度急性期医療を充実させ、がん・心血管疾患の治療を強化するほか、手術室や重症病床を増やし、日帰り手術・外来処置を促進する施設を拡充する方針だ。
(後日電波新聞/電波新聞デジタルで詳報予定です)