2020.02.26 【スマートエネルギー特集】ニチコン ハイブリッド蓄電システム新製品 家まるごと電力供給
3月から販売を開始する新製品のハイブリッド蓄電システム「ESS-H2L1」
ニチコンは「蓄電のニチコン」を掲げ、家庭用蓄電システム、系統連系型V2Hシステム、可搬型給電器、太陽光発電とEV・PHVの電池と蓄電池を効率よく連携させる「トライブリッド蓄電システム」を提案する。
家庭用蓄電システムは大容量で高出力、全負荷分電盤を通じて家まるごと電力供給可能な蓄電容量12kWhハイブリッド蓄電システムの新製品「ESS-H2L1」を開発し、3月から販売を開始する。停電時は瞬時に自動で蓄電システムからの給電に切り替わり、家じゅうのコンセントから電力供給する。
200Vの仕様エアコンやIH調理器も使え、現行品にはない自然災害補償10年、気象警報対応サービスも追加した。4.1kWh蓄電容量で基礎工事不要の超小型軽量モデルからフラグシップの業界最大容量16.6kWhの単機能蓄電システムまでそろえた。19年11月からの卒FITに幅広く対応できる。
EV・PHV・FCVに接続して家庭への給電が可能な系統連系型V2Hシステム「EVパワー・ステーション」は、スタンダードモデルとプレミアムモデルを取りそろえた。電力系統との連系で同時給電が可能。停電時に電気自動車に蓄えた電力を家庭で使え、プレミアムモデルはスマートフォンをリモコン代わりにできる。
小規模店舗、公共施設やマンションなどで工事不要、手軽に蓄電システムを導入できるポータブル蓄電システムや、緊急時やレジャーなどの電力供給装置として簡単に持ち運べ、操作できる「パワー・ムーバー」の可搬型は19年9月の千葉県の大規模停電時に復旧支援に貢献した。
太陽光で発電した電気を家庭で使ったり、蓄電したり、EVの充電に使用したりできるトライブリッド蓄電システムは、万一の停電時にEVの大容量電池と蓄電池の両方から給電できる。09年から手がけているEV・PHV用急速充電器は、業界初のCHAdeMO1.0.1に対応した最小クラスのスリムタイプ10kW出力器を開発し、25/35/50kW出力品をシリーズ展開している。
【スマートエネルギー特集】目次
●スマートエネルギーWeek2020 きょうから東京ビッグサイトで開催
●太陽光発電業界動向 進むFIT制度の改革議論 業界は行方注視
●新エネルギー関連部品動向 高効率、高信頼性など技術開発加速
●ニチコン ハイブリッド蓄電システム新製品 家まるごと電力供給
●クラボウ 赤外線吸収方式膜厚計測装置などを紹介
●KOA シャント抵抗器「SLP」 最大定格電力2W対応
●トリナ・ソーラー・ジャパン 両面ガラスモジュール「デュオマックス」に注力
●カナディアン・ソーラー・ジャパン ハイブリッドパワーコンディショナ&蓄電池 直流のまま蓄電
●HIOKI バッテリ分野 電気計測器を多数品揃え
●ポニー電機 大型カスタム絶縁トランス試作