2020.02.26 【スマートエネルギー特集】太陽光発電業界動向 進むFIT制度の改革議論 業界は行方注視
制度改革に向け経産省の審議会で議論が交わされた
卒FITの流れの中にある太陽光発電業界では今後、どういうビジネスをしていくかに関心が高まっている。「スマートエネルギーWeek」での出展も大規模発電所に関わる技術の展示が多かったが、「大手ブースのキーワードは自家消費に移った」(主催者)という。
業界関係者が注視するのが、国が19年9月から経済産業省の審議会などで議論を進める固定価格買い取り(FIT)制度改革案の行方だ。改革案は、同省が視野に入れるFITを定めた再エネ特措法の改正などの指針となるもの。
議論では、再エネの拡大で太陽光を中心として発電コストが国際的にも高額になっているため国民負担が増大していることや、送電設備の系統が限られていることなどが課題として浮上した。
昨年12月に取りまとめられた案は、FIT制度について、市場での売買価格に上乗せ金で支援する仕組み(FIP)等へ移行することなどを柱としている。
FIP制度は、事業者に市場価格を意識した発電を促しつつ、事業者は市場での売買収入に加えて上乗せ金を得られる「投資インセンティブを確保する仕組み」で、欧州などで導入が進んでいる。
また、災害時のレジリエンス強化や、エネルギーの地産地消が期待される地域活用電源については、一定の要件を設定した上で、当面は現行のFITで支援していく方向性も確認された。
【スマートエネルギー特集】目次
●スマートエネルギーWeek2020 きょうから東京ビッグサイトで開催
●太陽光発電業界動向 進むFIT制度の改革議論 業界は行方注視
●新エネルギー関連部品動向 高効率、高信頼性など技術開発加速
●ニチコン ハイブリッド蓄電システム新製品 家まるごと電力供給
●クラボウ 赤外線吸収方式膜厚計測装置などを紹介
●KOA シャント抵抗器「SLP」 最大定格電力2W対応
●トリナ・ソーラー・ジャパン 両面ガラスモジュール「デュオマックス」に注力
●カナディアン・ソーラー・ジャパン ハイブリッドパワーコンディショナ&蓄電池 直流のまま蓄電
●HIOKI バッテリ分野 電気計測器を多数品揃え
●ポニー電機 大型カスタム絶縁トランス試作