2020.02.26 【スマートエネルギー特集】KOA シャント抵抗器「SLP」 最大定格電力2W対応

シャント抵抗器「SLP」

 KOAは、太陽光や風力などを活用した再生可能エネルギーの発電およびその蓄電システムに対し、電流検出、電圧検出、サージ吸収などの機能を実現するための各種抵抗器を提供している。

 EMSを構成する機器において電流検出は欠かせない。シャントを使った電流検出は、ホール素子などによる非接触方式に比べ小型で温度の影響が少なく、正確に測定できる。

 同社は5025、6432サイズで10m-100mΩの幅広い抵抗値範囲を持つ「SLP」をリリース。抵抗温度係数プラスマイナス50×10-6/K、製品高さ0,635ミリメートルの低背化を実現し10m- 40mΩの低抵抗領域で最大定格電力2Wに対応する。

 また、シンプルな構造の金属板チップ抵抗器では、最大244Aの電流検出が可能で、最大電力12W、最小抵抗値0.2mΩの「PSJ2」に加え、小型で最大電力9Wの「PSL2」をラインアップ。4端子構造の「PSG4」と小型の「PSF4」ではより高精度の抵抗温度係数プラスマイナス50×10-6/Kを実現した。

 スマートメーターやパワーコンディショナなど発電システムで使用される機器は、高電圧、高電力で使用され、また機器内部は容量負荷や誘導負荷が多いことから、サージ電流やパルス電圧の注意が必要。このような用途にはサージ・パルス負荷に対する耐性を高めたチップ抵抗器「SG73シリーズ」を推奨する。ESD限界電圧を保証する「SG73S」、パルス限界電力を保証する「SG73P」に加え、耐パルスで高精度抵抗温度係数プラスマイナス50×10-6/K、抵抗値許容差プラスマイナス0.25%の「SG73G」をリリースしている。

 高い定格電力が必要な用途には、基板への放熱性を高めた長辺電極角形チップ抵抗器「WK73シリーズ」(高電力品)を提案。1632-3264サイズで1.5-3Wの高い定格電力を保証している。

 屋外で使用される電子機器では、耐環境性を向上させるため耐硫化チップ抵抗器が使用されるが、同社では汎用チップ抵抗器「RK73」のほか、耐サージチップ抵抗器「SG73」、長辺電極タイプ「WK73」、超高精密級「RK73G」など各種製品において耐硫化仕様を取りそろえ、耐環境性ニーズに応えている。

【スマートエネルギー特集】目次

スマートエネルギーWeek2020 きょうから東京ビッグサイトで開催
太陽光発電業界動向 進むFIT制度の改革議論 業界は行方注視
新エネルギー関連部品動向 高効率、高信頼性など技術開発加速
ニチコン ハイブリッド蓄電システム新製品 家まるごと電力供給
クラボウ 赤外線吸収方式膜厚計測装置などを紹介
●KOA シャント抵抗器「SLP」 最大定格電力2W対応
トリナ・ソーラー・ジャパン 両面ガラスモジュール「デュオマックス」に注力
カナディアン・ソーラー・ジャパン ハイブリッドパワーコンディショナ&蓄電池 直流のまま蓄電
HIOKI バッテリ分野 電気計測器を多数品揃え
ポニー電機 大型カスタム絶縁トランス試作