2020.02.26 【スマートエネルギー特集】トリナ・ソーラー・ジャパン 両面ガラスモジュール「デュオマックス」に注力
販売に力を入れる「デュオマックス」
トリナ・ソーラー・ジャパンは、公共用、産業用の販売に力を入れている。自治体などからの問い合わせも多いという。主力は、両面ガラスモジュール「DUOMAX(デュオマックス)」シリーズだ。
同社は「差別化を図ってきた技術・研究開発力に再び力を入れている。そのことをPRできる製品」と力を込める。
いち早く量産化し、グローバル企業らしく、世界中で総計3GW以上の導入事例がある人気製品になった。モジュールに化学素材のバックシートを使わず、ガラス面だけで挟んでいるため、リサイクルできるのに加え、耐久性などに優れた頑丈な構造が特徴だ。
性能劣化の原因となる湿気や化学物質の影響を受けにくく、沿岸部の塩害地域や豪雪地帯などの厳しい環境でも効率的に発電できる。
約1千度の熱にも耐える構造で、万が一の火災でも燃え広がりにくい安全性も利用者に訴求する。
両面発電できる機種があり、片面よりも5-30%余分に発電できる。水上に浮かぶフロートとパッケージで販売したり、農地でのソーラーシェアリングなどにも活用してもらったりしている。
同社は「固定価格買い取り(FIT)制度に頼らないために、設置コストを下げる必要がある。水上や農地などでは造成費用が少なくて済むため、活用に適している」と話す。
また、同社は早くからソーラーパネルのリサイクル問題にも取り組んできた。
部会メンバーであるガラス再資源化協議会(GRCJ)では、販売したモジュールを登録してもらい、リサイクルするまでクラウド上で管理する活動を進めている。こうした取り組みも広く紹介していく。
スマートエネルギーWeek2020では「資源リサイクルEXPO」のイベントとして、同社の淵上祥児シニアディレクターが、きょう26日に「太陽電池メーカーとしてのPVモジュールのライフサイクルを通じた責任--製造からリサイクルまで」と題して講演する。
【スマートエネルギー特集】目次
●スマートエネルギーWeek2020 きょうから東京ビッグサイトで開催
●太陽光発電業界動向 進むFIT制度の改革議論 業界は行方注視
●新エネルギー関連部品動向 高効率、高信頼性など技術開発加速
●ニチコン ハイブリッド蓄電システム新製品 家まるごと電力供給
●クラボウ 赤外線吸収方式膜厚計測装置などを紹介
●KOA シャント抵抗器「SLP」 最大定格電力2W対応
●トリナ・ソーラー・ジャパン 両面ガラスモジュール「デュオマックス」に注力
●カナディアン・ソーラー・ジャパン ハイブリッドパワーコンディショナ&蓄電池 直流のまま蓄電
●HIOKI バッテリ分野 電気計測器を多数品揃え
●ポニー電機 大型カスタム絶縁トランス試作