2020.03.30 【クラウドサービス特集】パブリック/プライベートクラウド国内市場、2桁以上の成長へ

パブリック、24年に2.4倍 プライベート、23年まで年率36%成長

 クラウドサービスは今後も大きく成長しそうだ。調査会社のIDC Japanによると、国内のパブリッククラウドサービスの市場もプライベートクラウドの市場も引き続き2桁以上の成長をしていく見通しだ。

 国内パブリッククラウドサービス市場予測を見ると、19年の市場規模は、前年比22.9%増の8778億円となった。19-24年の年間平均成長率(CAGR)は18.7%で推移し、24年には19年比2.4倍の2兆644億円になると予測している。

 一方、国内プライベートクラウド市場予測を見ると、18年の市場規模は前年比38.6%増の5746億円だった。18-23年のCAGRは36.4%で、23年には18年比4.7倍の2兆7194億円になると見ている。

 パブリッククラウドの市場を見ると、従来型のシステムからクラウドへの移行が進むとともに顧客管理などをはじめとしたデジタルサービスの基盤領域で大きく成長。

 20年の国内パブリッククラウドサービス市場は1兆円を超えそうだ。今後はデジタルトランスフォーメーション(DX、デジタル変革)関連の基盤として利用されるケースがさらに増えてくると見られる。

 プライベートクラウドも引き続き堅調だ。現在はパブリッククラウドもセキュリティや安定運用の問題を解決し、基幹系システムでも採用され始めているが、より強固なセキュリティ運用や既存の社内構築システムの移行といった需要も根強い。

 さらにシステム環境に応じてクラウドを選択するハイブリッドクラウドの構築が進んでいる背景から、プライベートとパブリックを組み合わせた環境構築なども引き続き伸びていくと見られている。