2024.03.28 2ナノ世代ロジック半導体向けフォトマスク DNPが製造プロセス開発へ EUV対応

2ナノ世代EUVリソグラフィー向けフォトマスク

異物の付着を防ぐため、ペリクル付きEUV向けフォトマスク製造プロセスの開発を推進する異物の付着を防ぐため、ペリクル付きEUV向けフォトマスク製造プロセスの開発を推進する

 大日本印刷(DNP)が、2ナノメートル世代のロジック半導体向けフォトマスク製造プロセスの開発を本格的に開始した。半導体製造の最先端プロセスであるEUV(極端紫外線)リソグラフィーに対応するものだ。

 DNPの計画では、EUVリソグラフィーに対応した2ナノメートル世代のロジック半導体向けフォトマスクの製造プロセスの開発を2025年度までに完了。27年度の量産開始に向けて、26年度以降は生産技術の確立を進めていく予定だ。

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業」に、Rapidus(ラピダス)が受託した「(d1)高集積最先端ロジック半導体の製造技術開発」に再委託先としてDNPが参画。製造プロセスと保証にかかわる技術を提供する形になる。

 DNPは、16年にフォトマスク専業メーカーとして世界で初めてマルチ電子ビームマスク描画装置を導入するなど、高い生産性と品質を備えた先端領域の半導体製造の対応を強化してきた。23年には、3ナノメートル世代のEUVリソグラフィー向けフォトマスク製造プロセスの開発を完了。2ナノメートル世代の開発を開始していた。

 さらなる微細化ニーズに応えることを目指し、2台目と3台目のマルチ電子ビームマスク描画装置を24年度中に稼働させ、2ナノメートル世代のEUVリソグラフィー向けフォトマスク製造プロセスの開発を本格化していく。2ナノメートル世代以降を見据えた開発にも着手しており、ベルギーに本部を置くimecと次世代EUV向けフォトマスクの共同開発に関する契約も締結している。

(後日電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)