2024.04.18 RYODENなど3者 生成AIの事業応用で協業 25年度に技術営業支援システム開発

3者が見据える生成AIの将来像

RYODEN、新潟人工知能研究所、事業創造大学院大学の3者が協業(左から2人目がRYODENの富澤社長)RYODEN、新潟人工知能研究所、事業創造大学院大学の3者が協業(左から2人目がRYODENの富澤社長)

 エレクトロニクス商社のRYODENと人工知能(AI)関連事業を手掛けるベンチャーの新潟人工知能研究所(NAIL、新潟市中央区)、事業創造大学院大学は5月から、生成AIの事業領域への応用で協業を開始する。RYODENが自社事業への適用を図り、NAILがAI技術の研究、事業創造大が応用開発と人材育成を担う。

 協業プランでは、大規模言語モデル(LLM)を用いた技術営業支援システムを開発する。技術営業者は、膨大なマニュアルの中から必要な資料を見つけるために多くの時間がかかっている。2024年度中に要素技術を開発し、25年度をめどに必要な資料の検索を効率化するシステムの実用化を図る。

 次のステップとして映像データと自然言語の融合を図る。監視カメラなどから取得した録画データに文字情報を付与し、工場内の全てのデータをシームレスに融合させることを目指す。映像を言語で管理することで、必要な映像の検索や活用の利便性を向上させる。25年以降での実用化を予定する。ロボティクスの進化を見据えながら、将来的には製造現場の無人化につなげたい考えだ。

 18日の会見でRYODENの富澤克行社長は「生成AIという将来性のある新技術に対して3者がそれぞれの強みを生かして連携していく。この協業により当社は基幹事業を効率化し、事業創出会社としてお客さまへの新しいソリューションの提供を目指す」と抱負を述べた。

(後日電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)