2024.05.07 従来計画から1.7倍以上に 売上高30年に3500億円 東京応化

「TOK Vision 2030」の全体像

種市社長種市社長

 東京応化工業が半導体市場の好調を受け、2030年12月期の売り上げ目標を従来計画の1.7倍以上となる3500億円に引き上げた。EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)は450億円から770億円に、ROE(自己資本利益率)は10%以上から13%へとそれぞれ大幅に上方修正している。

 今後の半導体市場の成長見通しなどを踏まえ、グループの30年に向けた長期ビジョン「TOK Vision 2030」を見直した。「ありたい姿の定性側面は大きな変更はないが、近年の市場環境の変化を踏まえ、定量目標を見直した」(種市順昭社長)。

 同社は、「情報端末」「クラウド」「センシング&IoT」「グリーンエネルギー」の4分野を半導体領域の成長ドライバーに位置付けている。30年の事業構成は、半導体の前工程と後工程材料、ディスプレー材料、高純度化学薬品に加え、新事業などを見込む。売上高は23年度比で2倍以上となる3500億円まで拡大させる計画だ。

 種市社長は、「コロナ禍で生活環境の変化が起きた。その後、アフターコロナの時代になり、当初の想定を超える速さで社会環境が変化している」と指摘。その上で「変化の中心は、半導体に支えられるデジタル技術。デジタル技術が描く豊かな未来に当社製品で貢献していく」と話している。

(後日電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)