2025.04.01 ENEOSとプリファードの合弁会社、エヌビディアと協業 AIでデータセンター向け冷却液の開発加速
人工知能(AI)の開発を手掛けるプリファード・ネットワークス(PFN、東京都千代田区)と石油元売り大手ENEOSの合弁会社が、米半導体大手エヌビディアと、新材料の探索で協業すると発表した。エヌビディアのソフトウエアにAI活用のシミュレーターを組み合わせ、データセンター(DC)向け冷却液や潤滑油の開発に弾みをつける。
今回協業を表明したのは、PFN とENEOSが共同出資で設立したプリファード・コンピュテーショナル・ケミストリー(PFCC、同)。
PFCCは、原子レベルで材料の挙動を再現し大規模な材料探索を行えるようにする汎用原子シミュレーター「Matlantis(マトランティス)」を運用している。幅広い元素に対応するとともに、高性能コンピューターでは数時間から数カ月かかっていた計算を数秒単位で実現できるツールだ。
エヌビディアは、AIを駆使して化学分野の材料探索を高速化できるようにするソフト「ALCHEMI(アルケミ)」を手掛けている。このソフトにマトランティスを組み合わせ、DCを支える材料の開発を加速していく。
生成AIの普及などを背景に、DC内のラックに収納したサーバーの消費電力量と発熱量が増加。これに伴い、ラックをそのまま冷却液に浸す「液浸冷却」が空冷より効率に優れた冷却方式として注目を集めている。
こうした中でENEOSは、液浸冷却に適した高性能な冷却液を販売している。同社は協業を機に、この分野の研究開発を強化したい考えだ。