2025.04.01 ラピダス、先端半導体の試作ライン稼働準備完了 27年量産開始に向けた試金石

「本日、EUV露光装置による最初の露光が完遂した」と試作ラインの状況を話す小池社長

千歳市製造拠点の直近の様子 (2025年3月27日撮影、提供:ラピダス)千歳市製造拠点の直近の様子 (2025年3月27日撮影、提供:ラピダス)

 最先端半導体の国産化を目指すラピダスは 1日、北海道千歳市の製造拠点にある試作ラインの稼働準備を整えた。東京都内で同日に開いた記者会見で同社の小池淳義社長が、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から、半導体研究開発プロジェクトの2025年度計画・予算の承認を得たと発表した。

 今回の承認に伴い同社では、当初の計画通り、回路線幅2ナノメートルの最先端半導体について、製造前工程の試作ラインの稼働準備を終えた。27年の量産開始に向けた試金石となる。

 経済産業省は先月末、ラピダスに追加で最大8025億円の支援を行うと発表していた。累計の支援額は1兆7225億円に上ることになる。前工程が最大6755億円、後工程で最大1270億円という内訳だ。

 ラピダスは政府による支援の後押しを受けて、量産化を目指している。今月中に北海道千歳市の次世代半導体製造拠点「IIM(イーム)」で試作ラインの稼働に乗り出す。試作チップの最初の完成時期について小池社長は、「7月中旬または下旬の完成を期待している」と述べた。

 先行する顧客にチップを提供することを目指し、半導体の設計に必要な情報をまとめたPDK(プロセス・デザイン・キット)を、今年度末をめどに公開したい考えだ。小池社長は「PDKによって顧客が試作できる環境を整えることは今年の大きな目標」と意欲を示した  

 小池社長は量産化に向けた足どりを自己評価し、「2ナノは技術的にも難しく、楽観はできない。まだ『1合目』に来たところで、緊張感を持ちながら確実に一歩一歩進んでいきたい」と気を引き締めた。