2025.07.31 【家電流通総合特集】後半戦の取り組み コスモス・ベリーズ 牧野達社長
牧野 社長
ヤマダHDのスケールメリット生かしくらしまるごと推進
コスモス・ベリーズ(名古屋市名東区)では、ヤマダホールディングスのスケールメリットを生かした取り組みを進めている。
6月までの販売状況について、商品別ではエアコン、LED照明、パソコンが2桁伸長で、業種別では電気店、燃料店がけん引した。
特にエアコンの伸びが著しく、ヤマダオリジナルのSPA商品の構成比が大幅にアップした。エアコンやリフォーム、エコキュートなど補助金の後押しもみられる。
3月から6月までに全47都道府県でコスモス倶楽部を実施した。同社の商品施策、新商品情報などの共有、賛助会員からの事業紹介も行っているため、加盟店同士加盟店と賛助会員とのマッチングも期待が大きい。
加盟店の支援策として、加盟店の商売にプラスになる商品・サービスを提供していく。加盟店を支援するため、商品についてはヤマダデンキが取り扱う豊富な品ぞろえはもちろん、市場シェアが高い付加価値商品、ボリュームゾーンの売れ筋商品、家電販売の初心者向けの特売商品がそれぞれ掲載された3種類の販促媒体を提供している。加盟店の営業スタイルや顧客のニーズに合わせて販促媒体をチョイスできる。今期リリースしたセール商品を掲載した「特売チラシ」は、特に異業種の加盟店には扱いやすい販促媒体で好評を得ている。
国内メーカーの商品アイテムの減少、海外メーカーのシェア拡大が続く中、ヤマダデンキのPB/SPA商品は全ての加盟店が取り扱え、高い粗利と品質を持つ、競合しないオンリーワン商品として低価格帯から高付加価値商品までラインアップしており、好評を得ている。
物流については、大型、中小型、非家電の全商品において「最短即日発送」のスキームが店納品ではシステム化している。パソコンだけでなく、スマートフォンやタブレットで24時間/365日発注ができ、在庫や納期がその場で分かるので、加盟店にとっては安心して顧客と商談ができる。リサイクル品の回収を含めた大型商品の客先納品についてのシステム化も進めているところだ。また、登録しているヤマダデンキの店舗や配工センターへ直接取りにいく「直取り」も全国の加盟店が活用している。
ヤマダHDグループだからこその強みを生かした取り組みを紹介すると、売りの山場をつくるための支援策としてヤマダデンキの店舗を活用した「特別招待会」がある。新築・リフォーム、中古住宅買い取りの「紹介手数料ビジネス」で、新たなプラスアルファの収益も生まれる。
また、ヤマダデンキが取り扱うエアコン・テレビなどの工事に必要な部材も、安価で仕入れられる発注のシステム化がスタートした。
今後は、商品・販売・設置・工事・マナーの研修コンテンツを加盟店に展開する予定だ。
人口減少、超高齢化社会で買い物弱者、生活弱者が増えている中、親切で安心、すぐ駆けつけてくれる地域密着店の存在が必要不可欠となりつつある。同社のネットワークに参加すれば、生活者の困りごと解決が可能になる。
地域の生活者の笑顔を増やし、地域密着店の未来を照らしていきたい。