2025.09.26 【関西エレクトロニクス産業特集】大和無線電器 新カテゴリー商品発掘 販路開拓、ECなどに挑戦

10月発売予定のカセットガスポータブル温水シャワー

 大和無線電器は、時代とともに取扱商品を変化させながら生活家電商品・電子部品卸商社として全国の有力な取引先と共に豊かな生活につながる商品を提案。既存のカテゴリー商材に加え、新しいカテゴリー商品を発掘。販路開拓やECビジネスの拡大などにチャレンジする。

 今上期の状況は、市場環境が厳しいものの、電子部品部門は堅調に推移している。ガラス向けの遮熱フィルムなど環境関連のビジネスが好調。車載向けのビジネスは上昇機運。京都の取引先の好調さもあり回復傾向にある。

 家電部門では既存のカテゴリー商品が落ち込んだが、新たなカテゴリー商品が好調。ポータブル電源や停電しても光る電球など防犯や防災に関連する商品が順調で、10月発売予定のカセットガスポータブル温水シャワーなど新商品も控える。介護や推し活などに関連する商品も動いた。河原直樹社長は「高齢化、災害の激甚化など社会課題に対応できる商品を提案する。社会貢献につながる取り組みを推進したい」という。

 販路開拓ではBtoB企業のほか、スーパーマーケットやECなど新チャンネルを開拓。家電部門、電子部品部門がお互いに連携しながら、クロスセルも実施。両部門の販路や知見を生かしながら販売の最大化を図る。ほか、ECは業界に特化したサイトを活用しながら需要を獲得する。

 展示会にも積極的に出展。8月にはDIY関連の展示会に参加。11月にはデンキョーグループの商談会を開く。グループパーパス「毎日をもっと、もっと、ここちよく」にまつわる商材を提案する。河原社長は「価値を感じてもらえる提案を続ける」と語った。