2025.11.06 小野測器、次世代モビリティー開発を支援 愛知県豊田市に新拠点を建設
電子計測器を手がける小野測器は、次世代モビリティーの開発を後押しするため、世界最高レベルの試験設備を備えた中部地域の新事業所「中部リンケージコモンズ」(CLC)の建設を始める。12月に着工し、27年9月に稼働する予定。建設費は総額23億円を見込む。
今回の建設地は、2020年に取得した愛知県豊田市緑ヶ丘の事業用地で、土地面積は約4500㎡。CLCには、同社が東京大学大学院新領域創成科学研究科と進める「電気自動車の振動計測制御に関する社会連携講座」で得られた高度な制御技術を実装した自動車用試験設備を導入する計画だ。
具体的には、自動車を効率的に開発・設計する「モデルベース開発」に対応した設備を整備するとともに、自動車メーカーやサプライヤーによる騒音・振動評価も行えるようにする。これにより、次世代モビリティー技術の発展に貢献していく。
地域の教育機関や異業種を含む企業・団体との連携を模索し、共創パートナーとの共同開発を視野に入れた取り組みも進める。自動車産業が集積する中部エリアという地の利を生かし、同産業との連携を深めていく。
同社の中期経営計画「Challenge StageⅣ」に掲げた経営目標と持続的成長を達成するため、「デジタル開発への対応」を主要な成長戦略として位置付けている。CLCは、同社が強みとするデジタル計測とエンジニアリング力を最大限に引き出す場となる。






