2025.11.12 日本電波工業、通期連結業績予想を上方修正 AIデータセンター向けなどが売り上げを押し上げ

 日本電波工業の2026年3月期第2四半期(25年4~9月)連結決算は、微増収で大幅な営業減益となったが、売り上げ・利益ともに想定を上回った。AI(人工知能)データセンター向け光トランシーバーの需要増などが売り上げを押し上げた。通期連結業績の売り上げ・利益予想も上方修正した。

 連結業績は、売上高が前年同期比1.4%増の266億8600万円、営業利益が同39.4%減の14億3100万円、税引前利益が同44.0%減の10億4000万円、当期純利益が同43.0%減の8億200万円。為替差損が予想よりも抑えられた結果、税引前利益と当期純利益は当初の想定を大きく上回った。

 用途別売上高は、主力の車載向けは前年同期比横ばいだったが、AIデータセンター関連の需要が堅調に推移したことで産業機器向けの売り上げが予想を上回るペースで増加した。防衛関連を中心とした特機市場向けも大幅に伸長した。スマートフォン向けを含む移動体通信向けは減収となった。

 同社は、第3四半期(10~12月)以降も収益性の高いAIデータセンターや防衛分野向け製品の需要が堅調に推移する見通しであることがら、通期の売り上げと各利益予想を上方修正した。修正後の通期連結業績予想は、売上高が前期比0.6%増の534億円(前回予想530億円)、営業利益が同30.8%減の32億円(同28億円)、税引前利益が同22.2%減の23億円(同17億円)、当期純利益が同5.2%減の17億円(13億円)。