2025.12.10 台湾UMC、研究機関のimecからシリコンフォトニクス加工技術を導入
台湾のUMCがシリコンフォトニクス加工技術の導入でimecと合意
台湾のファウンドリー企業・聯華電子(UMC)は8日、ベルギーの公的研究機関imec(アイメック)からシリコンフォトニクス(SiP)プロセス技術「iSiPP300」をライセンス導入することで合意したと発表した。SiPは、シリコン基板上にレーザーや導波路、光検出器などの光学部品を集積し、光信号を使ってデータ伝送や処理を行う技術。半導体製造技術により光通信で高速データ伝送を実現するほか、量産が可能なため、半導体メーカーの間で注目を集めている。
今回の合意では、UMCがアイメックから、iSiPP300プロセス技術を導入。UMCは、同技術を自社の12インチウエハーに焼き付け、光関連チップの高速量産化を図ることができる。人工知能(AI)や次世代データセンター(DC)、高性能コンピューティング(HPC)の進化を追い風に、光相互接続時代の到来が加速している。
アイメックのiSiPP300には、マイクロリング型フィルターやモジュレーター、ゲルマニウム・シリコン(GeSi)型電気吸収型モジュレーター(EAM)、低損失ファイバーインターフェース、3Dパッケージングモジュールなどの特徴がある。
UMCは、アイメックの12インチSiPプロセス技術に自社で培ったSOI(シリコン・オン・インシュレーター)ウエハー加工技術と8インチSiPの量産経験を活用して12インチウエハー上でフォトニックIC(PIC)を構築する。
同社のG.C.Hung上席副社長は「今回のライセンス導入により当社は12インチウエハー上でのPICへの取り組みを加速化できる体制になった」と語り、既に12インチウエハーを使ったPICチップを光トランシーバー用として、複数の新規顧客数社と共同開発中で、「リスク生産」と呼ばれる少量の試作品生産を2026~27年に予定しているという。









