2025.12.15 【セミコン特集】坂口電熱、多彩な提案で加熱の課題解決
断熱材「エミファイン」を使用したジャケットヒーター
坂口電熱は、産業用ヒーターの開発から設計・製造・販売までを一貫して手がけている。産業用ヒーターに加え、温度センサー、温度調節器、断熱材に至るまで幅広い製品を取り扱い、顧客の加熱に関する困りごとを解決する。課題に対して一品一様で最適な製品を提案することが強みだ。
展示する製品の一つが、軽量で保温効果の高い断熱材「エミファイン」。従来品と比べて20%の保温性向上、30%の軽量化を実現した。放熱を抑えることで電力量やCO₂排出量の削減など総合的な省エネ効果が期待できる。表面温度300℃で比較した場合、従来品と比べて表面温度が7℃、放熱量が110W/m²低く、年間換算では電力量・電気代・CO₂排出量が約25%削減される見込みだ。断熱材のサイズによっては重さが問題になるが、軽量化により設置作業やメンテナンスなどの作業を効率化。同製品は加工性に優れ、複雑な形状に合わせた設計ができる点も強みである。着脱自在で繰り返し使用できることに加え、配管を包むように使用するため、作業者のやけどリスク低減にも寄与する。
シリコーンラバーヒーターの「サミコン230」は、薄型・軽量で柔軟性が高く、三角、丸、切り込み加工など、多様な形状に合わせた設計が可能な面状ヒーターである。温度むらの少ない均一な加熱はもちろんのこと、用途に応じて温度勾配を付けることも可能であり、設計の自由度が高いのも特徴。
金属・金型加熱に適した棒状のカートリッジヒーター「HI-SD ロッド」も展示。絶縁劣化が少なく、高絶縁を保持する。バリエーションも豊富で、特注品の製作にも対応している。
米国の安全規格「UL規格」へのニーズを踏まえ、シリコーンラバーヒーターやカートリッジヒーターについて、オーダーメードでの対応相談も可能。今回の展示会では同社が取り扱うUL製品のラインアップを紹介する予定である。









