2026.01.08 独シーメンスのブッシュCEOが基調講演、AIの産業利用促進へ 有力各社との協業に意欲

基調講演に登壇したシーメンスのブッシュCEO

産業用AIの利用で登壇したエヌビディアのファンCEO(右)産業用AIの利用で登壇したエヌビディアのファンCEO(右)

 ドイツの総合電機大手シーメンスのローランド・ブッシュCEOは6日、米ラスベガスで開催中のCESの基調講演で、産業分野でのAI(人工知能)利用で、エヌビディア(NVIDIA)やマイクロソフト(MS)との協業を強化していく考えを表明した。

 ブッシュCEOは講演で、AI の産業用向け利用について、「AIは単なる機能ではなく次の100年の産業を形成する推進力だ」と強調。産業向けAIが製造、建設、電力網、輸送などにおける新たなパラダイムシフトになるとの考えも示した。同社は、イノベーションを加速化しコスト削減を図る顧客を手助けするためにAIの投入を強化していくという。

 さらにブッシュCEOは、産業用AIをデジタルツインやAI を運用するOS(基本ソフト)、マイクロソフトのAIアシスタント「Copilot(コパイロット)」などに触れ、「多彩な産業に実用化していく」とも述べた。飲料メーカーのペプシコや米国の核融合エネルギー関連のコモンウエルス・フュージョンシステムズ(CFS)など、ほかのグローバル企業と連携する例も示した。

 途中、ブッシュCEOは壇上にNIVIDIAのジェンスン・フアンCEOを招き、戦略的なパートナーシップの強化や産業用AIの普及などについて討論。ファンCEOはAIインフラ、シミュレーションライブラリなど産業用AIの導入に必要なソフトウエアをシーメンスのエコシステム「Xcelerator」と統合し、産業用AIのプラットフォームを共同開発する考えも表明。「AI 用のOSを構築して製造、エネルギー、インフラ分野でのAI活用を加速化させる」とも語った。

 またブッシュCEOは、マイクロソフトと協業して、同社開発の工場やインフラ現場向けAIアシスタント「Industrial Copilot」を用いて、現場でのコパイロット導入の促進に寄与する方針だ。

 ブッシュCEOは「AIが産業用として既に製造インフラ、モビリティー、エネルギーなど産業用に広く利用され、現在の産業の姿を大きく変えている」とも強調した。