2026.10.26 【次世代自動車用部品特集 】電子部品各社 、ADAS・自動運転向け技術開発を強化 完全自動運転見据え、センサー・通信系の開発加速

ミリ波レーダーモジュールミリ波レーダーモジュール

電子部品メーカー各社は、ADAS(先進運転支援システム)・自動運転技術の高度化をサポートする電子部品・モジュールの開発を強化している。自動運転レベル4/5の実現を見据えた高性能なセンサーや通信系デバイス、統合ECU(電子制御ユニット)向けソリューションなどの開発が進む。将来の完全自動運転車での快適な車室内環境の実現に向けた提案も活発だ。

 自動運転の実現には、車外通信性能の高品位化や精緻な物体認識、高度な車両制御、AI(人工知能)・ディープラーニング(深層学習)、エッジコンピューティングを含む情報処理など、さまざまな技術の統合・融合が必要だ。搭載される電子部品・モジュールには極めて高い信頼性も要求される。電子部品各社はこれらのニーズに対応し、センサーや通信系デバイス、撮像系部品、大容量・高速伝送用部品、EMC(電磁両立性)・ノイズ対策デバイスなどの開発を活発化させている。

ミリ波レーダーやLiDARの開発進む

 安全系部品では、ミリ波レーダーや車車間/路車間通信用のV2X通信モジュール、LiDAR(ライダー)、カメラモジュール、赤外線センサーなどの開発に各社が力を注ぐ。

 車載カメラでは、バックカメラ搭載義務化の動きに対応し、車載センシングカメラモジュールや周辺部品の開発が進展。バックモニター用に2メガピクセルクラスの高解像度製品が開発されている。

 LiDARは小型化・高精度化・低コスト化の追求が進み、市販の機械式LiDARに加え、小型でコストパフォーマンスにも優れるMEMS(微小電気機械システム)式LiDARの開発も加速している。

 衛星による測位用のGNSS(全地球衛星測位システム)モジュールでは、6軸センサー(加速度+ジャイロ)などを活用したデバイスの開発も進む。GPSなどの衛星の電波が届かないトンネル内の走行時でも、測位を継続できる。
 これらのデバイスとソフトウエア、AI・ディープラーニングなどを融合させ、ドライバー安全支援システムや路車協調システムをソリューションとして提案する部品メーカーもある。

 安全性向上に向け、雨天時に車載カメラに付着した水滴を瞬時に効率良く霧化する技術なども開発されている。

車載イーサネット対応コネクターを小型化

 自動運転技術の高度化を図るには、車載ネットワークの高品位化が欠かせない。コネクターメーカーでは、高速・大容量を特徴とする車載ネットワーク技術の一つ、車載イーサネットに対応したコネクターの開発が活発化している。

 各社は、セット内にイーサネットのラインが複数搭載されることを想定し、車載イーサネット対応コネクターの小型化を追求した技術開発を推進。100BASE-T1(100Mbps)と1000BASE-T1(1Gbps)の伝送速度に対応する小型コネクターの開発に力を注いでいる。同時に、車載用途で求められる走行時の強い振動や衝撃への耐性も重視している。

車室内の快適性を高める提案も

 将来の完全自動運転車で車室内のリビングルーム化やビジネスルーム化が進むことを想定し、快適な車室内環境を実現するソリューションの提案にも力が入る。エンターテインメント性を高めた車載用映像デバイスや薄型・軽量の車載スピーカーのほか、デザイン性に優れた車室内LED照明システムなど、車室内空間の付加価値を高める提案を各社が進める。