2020.07.31 【中・四国版】新型コロナの影響で後退中国経産局「中国地域の経済動向」(5月)
中国経済産業局は「中国地域の経済動向(令和2年5月)」について明らかにした。これによると、生産は急速に低下、個人消費は下げ止まりがみられる。雇用は有効求人倍率が低下するなど、全体として新型コロナウイルスの感染症の影響で後退している。
5月の鉱工業生産指数は77.3、前月比4.8%の低下となり、2カ月連続の減少。出荷は前月比4.2%の低下で5カ月連続の前月比減。在庫は同4.4%の低下で2カ月連続減。在庫率は同4.0%の低下で5カ月ぶりに減少した。
個人消費で5月の商業6業態の販売額は1962億円で前年同月比3.1%減と3カ月連続で前年を下回った。
6業態のうち家電専門店は197億円で前年同月比14.9%増と3カ月ぶりでプラスになった。これは新型コロナウイルス感染拡大の影響でテレワークが普及したことから、PCやプリンタなどの販売が増加したほか、自宅で過ごす時間が増えたため、空気清浄機やテレビなどの販売も増加した。
雇用は5月の有効求人倍率は1.45となり、前月から0.12ポイント低下と5カ月連続で減少した。新規求人数は前月比6.2%と3カ月ぶり増加した。
景況感は内閣府が発表した景気ウォッチャー調査(5月調査)によると、中国地域の3カ月前と比較して景気の現状に対する判断DI(方向性)は19.0、前月差11.7ポイントの上昇となった。2、3カ月先の景気の先行きに対する判断DIは35.5、同20.6ポイントの上昇になった。景気の現状水準判断DIは12/5、同1.9ポイントの上昇となった。
設備投資は日本銀行広島支店の企業短期経済観測調査(20年6月調査)によると、20年度の設備投資計画(含む土地投資額)は製造業が前年度比1.6%増、非製造業が1.0%減となり、全産業では同0.5%増となった。