2025.10.22 NEC、子会社の特許技術情報センターを吸収合併 知財機能を社内統合し競争力強化へ
NECは21日、完全子会社である「日本電気特許技術情報センター」を吸収合併することを決めた。特許権利化支援や特許管理、競合他社の事業動向や知財動向の調査・分析を担っていた同センターを、NECの「知的財産&ルールメイキング部門」に統合し、経営資源の最適化を図るのが狙い。合併の効力発生日は2026年4月1日の予定。
NECは、知的財産を事業競争力と安定性の根幹を支える重要な経営資源と位置付け、 知的財産ポートフォリオの拡充や知財ライセンスによる収益力向上を積極的に進めてきた。
顔認証など強みを持つ先端技術の特許に加え、スタートアップや大手企業に知財を提供しライセンス料による収益を拡大。一方で、人工知能(AI)を活用した創薬事業でも新薬の開発進ちょくや売り上げに応じたライセンス料獲得を目指している。2025年度に事業価値3000億円を見込み、26年度から始まる次期中期経営計画では全社利益の10%を目標に掲げる方針。
今回の合併が業績に与える影響は「軽微」としている。
今回の再編により、NECは知財関連機能を社内に統合し、より迅速で効率的な知財運用体制を構築。競争環境が激化する中、知的財産を活用したビジネスモデルを加速させる。