2025.12.01 ソフトバンク、ドローン-Wi-Fi中継で遭難者捜索支援システム開発
ソフトバンクと東京科学大学は、雪山・山岳地帯や災害で携帯回線がつながりにくい地域での遭難者救助を支援するため、ドローンにWi-Fi無線中継装置を搭載する新たなシステムを共同開発した。上空に飛行させたドローンが臨時のWi-Fi通信エリアを構築し、遭難者のスマートフォンのWi-FiとGPS機能を使ってリアルタイムに位置情報を取得・共有する。ソフトバンク回線に限らず、他の通信会社を利用する端末でも捜索対象となる人物の位置が把握できるという。
ドローンにはマイクとスピーカーを搭載し、遭難者への呼びかけや遭難者からの応答を可能にすることで、双方向のコミュニケーションを確保。地上の捜索者との連携や状態確認をスムーズにすることで捜索の迅速化を図る。
システムには高利得の指向性アンテナを用いることで、従来のWi-Fi中継の弱点であった通信範囲の狭さを克服。ドローン1回の飛行で約3~4kmの範囲をカバーできることを確認。広域での捜索活動にも対応できる。
システムの利用には、遭難者のスマートフォンに専用アプリを事前にインストールしておく必要がある。
今後、ソフトバンクと東京科学大学は本システムの実用化を目指し、自治体や公共機関、企業などと連携して、災害対策や遭難救助など社会課題の解決に向けた取り組みを進めていく方針。











