2025.12.04 キーサイト、広帯域まで対応可能な測定ソリューション展開 専門展で提案
「マイクロウェーブ展(MWE2025)」に展示した多彩なソリューション
キーサイト・テクノロジーは11月27、28日にパシフィコ横浜(横浜市)で開かれたマイクロ波・高周波関連の展示会「マイクロウェーブ展(MWE2025)」で、最大250GHzまで対応可能な測定ソリューションなどの提案に力を入れた。AI(人工知能)などの進化を背景に測定ニーズが高度化する中、自社の強みをアピールした格好だ。
具体的には、最大170 GHzの「NA5305A」と最大250 GHzの「NA5307A」のミリ波周波数エクステンダー・モジュール、「85065A高精度0.5 mm校正キット」を紹介。無線通信の回路網に使用される高周波部品の評価を行う「PNA/PNA-Xベクトル・ネットワーク・アナライザ(VNA)」、「N5292Aテスト・セット・コントローラ」と組み合わせて使用することで、100kHzから170GHz/250GHzの広帯域を1台のVNAで対応できる。
ネットワークアナライザーの計測値は、DUT(測定対象物)との接続に用いるケーブルなどの影響を受ける。そこで、測定前にそれらの影響を受けないデータ(補正値)を取るための「校正」という作業をユーザー側で行う必要がある。
従来、キーサイトの広帯域VNAソリューションは110/120GHzだったため、より広帯域を測定する場合には、それぞれの周波数帯に対応した周波数エクステンダーを使用する必要があった。
複数の周波数エクステンダーを使用し計測を行うと、周波数エクステンダーを付け替えるたびにユーザー側で再校正する必要がある。同社は100kHz から170GHz/250GHzの周波数エクステンダーと合わせて、0.5mmの校正キットも提供することで、高精度な特性評価と測定の簡素化を実現できる。
AI(人工知能)の普及で、ネットワークのデータ通信量が増えている。こうした動きを背景に、サブテラヘルツ周波数での無線通信研究が進む中、テストや測定に求めるニーズも高度化。こうした中でキーサイトは、次世代の半導体や高速通信部品などを開発するエンジニア向けに、より高い周波数帯で広範囲に測定できるVNAを提供するソリューションの展開を強化している。










